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「商売繁盛で笹持ってこい」今宮戎へ福笹10万本♪橋本の大弥工芸~笹緑保つ袋に包み納入準備
「商売繁盛で笹持って来い♪」の掛け声で名高い、大阪市の今宮戎(いまみやえびす)神社の〝えべっさん〟で使われる「福笹(ふくざさ)」の納入・準備作業が12月末、和歌山県橋本市隅田町真土の広い倉庫で行われ、歳末風情があふれている。
福笹を納入するのは同市隅田町河瀬の大弥(だいや)工芸=奥村浩章(おくむら・ひろあき)社長=で、「まちの発明家」として知られる奥村社長は、自ら開発した笹の枯れない「通い袋」に福笹を包んでいる。
笹は通常、伐採からわずか2日程で枯れるが、この「通い袋」に入れると1、2か月は、緑色の新鮮さを保つという。
大弥工芸の作業員約40人は、同市真土や紀美野町などの竹藪で、孟宗(もうそう)新竹を伐採して、枝葉部分を倉庫に集荷。男女作業員が選定ハサミを使って、長さ1メートルに切りそろえ、枯れた枝葉や、形の悪い枝葉を除去、100本を1束にして「通い袋」に収納。令和7年1月8、9両日には計約10万本をトラックに積み込み、今宮戎神社へ納入する。
今宮戎神社では9日=の宵戎、10日=の本戎、11日=の残り戎で、この福笹を参拝者に配り、参拝者の希望に応じて、巫女さんや福娘たちが、福笹にお札や大判・小判、タイ、福俵などを飾りつけ、「商売繁盛でササ持ってこい」と、威勢よく販売することになる。
奥村社長は「今年も福笹は誠に瑞々しいので、この福笹で福を呼び寄せてほしい」と話している。
写真(上・中)は今宮戎へ届ける福笹づくりの風景。写真(下)は福笹100本を納めた「通い袋」を披露する奥村社長。
更新日:2024年12月28日 土曜日 14:53