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大輪を描く鳶(とび)の飛翔、長~い白波を引く漁船♡和歌山・雑賀崎灯台からの冬景色
名高い紀伊半島の観光地の一つ、和歌山市・和歌浦湾の雑賀崎(さいかざき)灯台は12月5日、凍えそうな雲におおわれ時折、雲間から薄日がもれて、幾つもの大きな輪を描く鳶(とび)の姿がくっきり、眼下の島々の間では、一隻の漁船が長い白波を引きながら冬の深まりを感じさせていた。
万葉集には「紀の国の雑賀の浦に出で見れば 海人(あま)の灯火(ともしび)波の間に見ゆ」と詠まれ、この岬は鷹が巣を作るような絶壁であることから「鷹の巣」、その下の洞窟も教如上人ゆかりの「上人窟」と呼ばれている。
灯台にのぼると、紀伊水道がひろがり、眼下には双子島や大島、遥か彼方には淡路島や友が島が見える。
この日、やや強めの北風が吹いて、中空では10数羽の鳶(とび)が大きな輪を描きながら上昇したり、灯台下の紅葉・黄葉すれすれに飛翔している。
雑賀崎灯台は橋本・伊都地方から遠かったが、京奈和自動車道・開通後の今は1時間余りで到着。山河に恵まれながら、海のない同地方からマイカーで訪れた友人グループらは「寒風の大海や鳶の舞いを見て、自然の深さを感じられた」と白息を吐いていた。
写真(上)は雑賀崎灯台の眼下の紅葉・黄葉の向こうに見える島々。写真(中)は大輪を描いて飛翔する鳶の姿。写真(下)は白波を引きながら島々の間を走る漁船。
更新日:2024年12月5日 木曜日 22:52