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実南天まっ赤に冬到来♡橋本の世界遺産・黒河道入り口~高野参詣人ら「登れるところまで登りたい」

和歌山県橋本市賢堂の世界遺産「高野参詣・黒河道(くろこみち)」入口わきの阿弥陀・御堂近くで、無数の実南天が真っ赤に色づき、高野参詣人やハイカーらの心を暖めた。

黒河道入口付近には高野山真言宗・定福寺(じょうふくじ)があり、入口わきには「高野玉川新四国霊場 第二番護摩壇 本尊 阿弥陀如来」と記された御堂がある。

そこには大銀杏(いちょう)の古樹(高さ10数メートル、根元の太さ約1メートル)が聳え、黄葉の木陰では実南天の房が真紅に染まり、初冬の寒さがじんわり。

高野参詣の一人の女性(40歳代)は、阿弥陀・御堂前で静かに合掌して、家族安泰・世界平和を祈った後、「これから高野山まで、登れるところまで登りたい」と話し、阿弥陀・御堂わきに用意された竹杖をつきながら登って行った。

高野参詣・黒河道とは、大阪・京都・奈良の人々が往来した歴史的ルート。そこから北東にはJR南海橋本駅近くの市街地や紀の川・橋本橋、遠くには金剛・葛城連峰が聳えており、もうすぐ雪景色に変わると、多くの人々の心に滲むことになる。

[実南天の俳句9句紹介]

億年のなかの今生実南天(森澄雄)

坐してゐて時飛んでをり実南天(森澄雄)

しぐれたるあとの日が射し実南天 鷲谷七菜子

とやかくの家相を払ふ実南天(能村登四郎)

うつくしき夕映のあり実南天(角川春樹)

南天の実のゆんらりゆらりと鳥の立つ(尾崎紅葉)

南天の実をこぼしたる目白かな(正岡子規)

口切や南天の実の赤き頃(夏目漱石)

蘭の鉢に南天の実のこぼれたる(寺田寅彦)

写真(上)は黒河道入り口の阿弥陀・御堂近くで色づいた実南天。写真(中)は阿弥陀・御堂に合掌、高野参拝に向かう一女性。写真(下)は参拝者用の竹杖も用意されている阿弥陀・御堂。


更新日:2024年11月29日 金曜日 20:59

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