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歴史豊かな「花園の仏の舞」20年ぶり披露♪和歌山県かつらぎ町の遍照寺~家族連れら約250人の心和ませる
平安時代から始まったとされる和歌山県かつらぎ町花園梁瀬の「花園の仏の舞」(国選択無形民俗文化財)が11月17日(日)、地元の遍照寺(へんじょうじ)で20年ぶりに奉納され、県内外から訪れた約250人の心を和ませていた。
「花園の仏の舞」は、花園古典芸能保存会=浦中隆男(うらなか・たかお)会長(約50人)主催。法華経の「女人成仏」による教化劇で、僧侶に化身した文殊菩薩(もんじゅぼさつ)が、乙姫(おとひめ=龍女)を仏の浄土へ迎えようと、竜宮で鬼たちと問答するストーリー。
この「仏の舞」は平安時代から生まれ、遍照寺に残された面箱(元文二年=1737)や衣装箱(文化四年=1807)の箱書から、江戸時代中期以降繰りひろげられてきたらしい。
この日、山川神聖な高台の遍照寺境内に舞台や客席が設けられ、県内外からマイカーで訪れた家族連れや高齢者らが参集。あたりは雨霧に霞んだが、たちまち明るくなり、僧侶や乙姫、鬼たちが登場、とても神々しい風情を繰りひろげると、客席から大きな拍手の嵐…。
浦中会長が「この仏の舞、昔は60年に1度、今は高齢化などで20年に1度となりましたが、せめて5年や10年に1度は楽しんでいただきたい」と語ると、客席から「日本文化の見事な継承~、実にありがたいです」と喜びの声が上がっていた。
写真は「花園の仏の舞」のポイント風景。
更新日:2024年11月17日 日曜日 20:45