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橋本・恋野の浮御堂・池畔で無数のコスモス開花♡奈良時代の「中将姫ものがたり」ほんのり~家族連れらの心癒す♪
和歌山県橋本市恋野の浮御堂のある池畔や花畑で9月30日、無数のコスモスが咲いて、爽やかな涼風にそよぎ、郷土に伝わる「中将姫ものがたり」をほんのり感じさせ、都市部から訪れる人々の心を癒していた。
中将姫旧跡保存委員会=故・田中治(たなか・おさむ)会長=冊子によると、奈良時代の大和の国の中将姫は、怖い義母の殺害から逃れて2年3か月間、恋野の雲雀山(ひばりやま)に隠れ住んだと伝わり、遥か東の中将が森には、中将姫が鏡にしていたという姿見池もある。
この日、老朽化した浮御堂の池畔では、深緑におおわれた白樫(しらかし)=高さ約10㍍=がどっしり直立。近くの花畑ではコスモスが沢山咲いて、まるで水彩画のような風情に満ちあふれ、デマンドタクシー「浮御堂前」停留所では、近くの古民家レストラン鶴家(つるや)の「創業30周年 特別企画・松茸ミニ会席」と染め抜いた幟旗が秋風にハタハタ…。
和歌山・大阪両府県からマイカーなどで訪れて、美しいコスモスに心癒される家族連れらは、「恋野は紫陽花(あじさい)もチューリップも、四季の花々の素晴らしいところ。子どもたちの素敵な思い出になります」と話していた。
[コスモスの俳句16句紹介]
この頃の空コスモスの色似合ふ(後藤比奈夫)
コスモスとしか言ひやうのなき色も(後藤比奈夫)
はつしぐれコスモスいまだ咲きやめず(久保田万太郎)
揺椅子に母のまぼろし秋桜(山田弘子)
コスモスといふ片仮名の好きな風(山田弘子)
コスモスに子らの寝巻の短かさよ(永井龍男)
コスモスの遠くなりゆく渡舟かな(五十嵐播水)
コスモスに流るる煙うつくしき(五十嵐播水)
コスモスのよく動きゐる花の数(高浜虚子)
コスモスの花あそびをる虚空かな(高浜虚子)
コスモスの花遊びをる虚空かな(高濱虚子)
コスモスの夜の花びらの冷えわたリ(中村汀女)
コスモスや束ね上げてもからめても(寺田寅彦)
モスクワヘつゞく鉄路や秋桜(稲畑汀子)
将棋弟子句弟子をふやし秋ざくら(角川源義)
降られゐて牛おとなしや秋桜(日野草城)
写真(上、下)は浮御堂近くに咲いたコスモスの花々。写真(中)は浮御堂と池畔に立つ白樫(しらかし)の若木。