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子ども怪獣ようの白雲てくてく♡無数の青栗に秋風さわやか♪
和歌山県橋本市東家の愛宕山(あたごさん)近くで9月11日、無数の青栗が実り、東方のJR・南海橋本駅近くの陵山(みささぎやま)の空に、可愛い子ども怪獣のような白雲が流れて、残暑ながらも初秋風景を繰りひろげた。
この日正午過ぎには、近畿有数の古墳や県立橋本高校のある、JR・南海橋本駅近くの陵山(みささぎやま)が初秋の日差しにまばゆく、その上空では子ども怪獣のような雲が仲良く流れて行く。
愛宕山近くの栗畑では、沢山の栗の木が緑葉におおわれ枝々では握りこぶしほどの大きさの青栗が生まれ、あたりはつくつくぼうし蝉の声でっぱい。東の眼下にあるJR・南海橋本駅からは大阪・難波~高野山間の電車が快音を立てて往来する。
地元の87歳の男性は「子どもの頃は、愛宕山の巨木にのぼって。周囲を遠望した。友だちは沢山おり、こんな思い出深いところはない」と話していた。
⁅季語・栗の俳句22句紹介⁆
さら~と秋おとづれぬ粟畑(寺田寅彦)
そくばくの粟束ねあり後の月(松本たかし)
ちよろちよろと粟の穂がくれ行く鶉(正岡子規)
やはらかな粟打つてゐる音ばかり(松本たかし)
一人出て粟刈る里や夕焼す(夏目漱石)
刈り残す一畝の粟や秋の風(寺田寅彦)
大水や屋根に粟干す野の小家(正岡子規)
山畑の粟の稔りの早きかな(高浜虚子)
山里や一斗の粟に貧ならず(夏目漱石)
山里や箕に干す粟の二三升(正岡子規)
川音にある十六夜の粟畑(岡井省二)
故郷や道狹うして粟垂るゝ 粟 正岡子規
故里の粟餅を焼き老いんとす 細見綾子 黄 炎
旅人の荷にかけし粟の一穗哉 粟 正岡子規
此度は向き合ひ粟を打つてをり 高浜虚子
砂浜の砂あたたかき粟筵(中村汀女)
粟の穂に風低く来し岬かな(山田みづえ)
粟の穂を摘みおくれたる野分かな(河東碧梧桐)
粟の穗のくたびれもせぬ野分哉(正岡子規)
粟垂れて一途に旅を急ぎをり(村山古郷)
藪添ひに雀が粟も蒔きにけり(一茶44)
阿蘇を出て粟畑広く走る汽車(高濱年尾)
写真(上)は可愛い子ども怪獣のような雲。写真(中)は愛宕山近くで実っている青栗。写真(下)は素晴らしい秋雲の下を走る南海電車。