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あいまい台風10号去って、ピンクの花芙蓉いっぱい咲き誇る♡橋本・高野口の広域農道沿い~市営銭湯「ひとと紀館」の家族連れらスマホ撮影楽しむ♪
あいまい台風10号が去り、晴れ渡った9月4日、和歌山県橋本市高野口町田原の広域農道わきで、ピンクの花芙蓉(はなふよう)が無数に咲き誇り、マイカーで行き交う多くの人々の心を和ませた。
かつてこの近辺で野菜販売していた高齢者の話では、この花芙蓉は、地元住民が「沿道を美しくしよう」と、田原川の橋のたもとから東方の池付近まで植え込み、今では毎年、広域農道わきの数10メートル間で咲き誇っているという。
ここは京奈和自動車道・橋本IC付近から和歌山市へ通じる広域農道で、途中の同市高野口町大野には市営銭湯・農産物直売・喫茶コーナー「ひとと紀館」などがある。
この日、道路わきでは花芙蓉が満開になり、無数の青い(つぼみ)も生まれていて、葛城・金剛連峰を背景に瑞々しさでいっぱい。
市営銭湯「ひとと紀館」から帰る途中の家族連れは、近くの安全な場所に車を止めて花芙蓉を丁寧にスマホ撮影。「友だちに配信したら必ず喜んでくれます」とほほ笑んでいた。
[季語・芙蓉の俳句・30句紹介]
反橋の小さく見ゆる芙蓉哉(夏目漱石)
明け放つ障子の蔭や芙蓉咲く(高浜虚子)
竹生島見えて吹かるる芙蓉の実(森澄雄)
虫喰の葉を従へて酔芙蓉(稲畑汀子)
白芙蓉松の雫を受けよごれ(高濱虚子)
この家に芙蓉一本のみ残る(宇多喜代子)
やや水のやさしさもどる花芙蓉(能村登四郎)
ゆめにみし人のおとろへ芙蓉咲く(久保田万太郎)
三味線も器用に弾きて芙蓉かな(久保田万太郎)
母訪ねくるよな夕焼白芙蓉(大野林火)
佗しさの芙蓉は酔へり茶碗酒(尾崎紅葉)
初花の芙蓉に澄めり稽古笛(能村登四郎)
反橋の小さく見ゆる芙蓉哉(夏目漱石)
君が家の鯉いろいろや酔芙蓉(森澄雄)
姉夏子いもうとくに子芙蓉咲く(久保田万太郎)
師の齢いくつ越えしや芙蓉は実に(石田波郷)
教師やめしその後知らず芙蓉の実(能村登四郎)
日曜で人通りなき芙蓉かな(久保田万太郎)
朝な梳く母の切髪花芙蓉(杉田久女)
朝涼し僧の会釈と白芙蓉(角川春樹)
物かげに芙蓉は花をしまひたる(高浜虚子)
白芙蓉曉けの明星らんらんと(川端茅舎)
白露や芙蓉したたる音すなり(夏目漱石)
竹生島見えて吹かるる芙蓉の実(森 澄雄)
美しき芙蓉の蟲をつまはじき(後藤夜半)
胸の手のつめたく覚めし花芙蓉(鷲谷七菜子)
芙蓉ヨリモ朝顔ヨリモウツクシク(正岡子規)
虫喰の葉を従へて酔芙蓉(稲畑汀子)
補陀落といふまぼろしに酔芙蓉(角川春樹)
霧雨の空を芙蓉の天気哉(松尾芭蕉)
黒髪を梳くや芙蓉の花の蔭(日野草城)
写真は広域農道沿いで満開の花芙蓉。