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橋本の国城山で桐の花満開♡初夏の市街地は清々しく青空には長~い飛行機雲♪
弘法大師・空海が峠道から仰いで合掌したと伝わる、和歌山県橋本市清水の国城山(くにぎさん=標高552㍍)の山頂付近で、初夏の5月11日、薄紫の桐の花が満開になり、青空には長~い飛行機雲があらわれ、季節の変わり目を示した。
眼下を見ると紀の川が滔々と流れ、伊都振興局近くの橋本高野橋から、国道371号バイパスが京奈和自動車道・橋本IC経由で、6月2日供用開始の「天見・紀見トンネル」へ向かっている。
JR・南海橋本駅周辺の市街地も初夏の日差しにかがやき、鉄道や道路・山河をいただく地方の清々しさが満ちあふれていた。
国城山は征夷大将軍・坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ=758~811)ゆかりの聖山で、弘法大師・空海が、山麓から帰る途中の峠道から山頂の国城神社を仰ぎ、必ず合掌したと伝わる。
この日、山頂付近では桐の花が神々しく、道ばたでもシャガ(著莪)の花が無数に咲いて木漏れ日を頂いている。山肌の柿畑では柿若葉が色づき、その向こうに大阪・和歌山府県境の葛城・金剛連峰がくっきり、大空では白鳥が水尾引くように、幾筋もの飛行機雲が生まれてくる。
地元の人たちの話では、ゴールデンウィークの快晴の日は、多くのハイカーで賑わったので、これからも大勢の家族連れや若者グループが山河の自然を楽しむことになりそう。
[桐の花の俳句27句紹介]
なつかしき服着て妻や桐の花(岸本 尚毅)
今日のこと今日すぐわする桐の花(久保田万太郎)
天領の境に咲くや桐の花(河東碧梧桐)
桐の花ひびくものみな地に沈む(桂信子)
桐の花入れて一景仕上げけり(高澤良一)
桐の花妻に一度の衣も買はず(中村草田男)
桐の花旅の衣に風通す(細見綾子)
桐の花日かげを為すに至らざる(高浜虚子)
桐の花港を見れば母遠し(石田波郷)
桐の花程よき距離に立ちてみる(高澤良一)
桐の花紅の夕日は人去る方(桂信子)
濯ぎ場のゆふべ濡れゐて桐の花(松本たかし)
盛装の妻の静けき桐の花(久米正雄)
聖人の生れ代りか桐の花(夏目漱石)
虚無僧に犬吠えかかる桐の花(夏目漱石)
遠くより見る桐の木に桐の花(角川春樹)
桐咲けり天守に靴の音あゆむ(山口誓子)
花桐と土蔵の月日友の家(桂信子)
花桐に草刈籠や置きはなし(飯田蛇笏)
花桐のあなたの佐渡は暮れずともよし(高澤良一)
花桐を拝める石の地蔵尊(長谷川かな女)
桐の花港を見れば母遠し(石田波郷)
聖人の生れ代りか桐の花(夏目漱石)
盛装の妻の静けき桐の花(久米正雄)
花桐と土蔵の月日友の家(桂信子)
桐の花紅の夕日は人去る方(桂信子)
桐の花大和の国が田を鋤けば(森澄雄)
写真(上)は国城山の山頂付近で満開の桐の花。写真(中)は橋本の上空に生まれる飛行機雲。写真(下)は国城山から眺めた眼下の紀の川・橋本高野橋周辺の市街地と葛城・金剛連峰風景。