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高野山麓・橋本の妙楽寺で「お砂踏み霊場巡り」石柱188基建立♡ご先祖や家族友人の冥福祈ろう♪
弘法大師・空海が創建した和歌山県橋本市東家の真言律宗・妙楽寺=岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職=で、計188基の石柱を建立する全国初のお砂踏み霊場巡り」の整備が進んでおり、今夏には落慶法要が営まれる。石柱奉納者の一人は「バリアフリーのお砂場踏みなので、車イスでもご先祖や家族、友人供養ができます」と讃えている。
同寺は弘仁11年(820)に弘法大師・空海が創建した嵯峨天皇の勅願所(ちょくがんしょ)で、空海の姪(めい)・如一尼(にょいつに)が初代住職となった名刹である。
平成23年(2011)秋には、本堂と庫裏の屋根が老朽化と台風のために崩落・撤去。本尊・薬師如来坐像(県重要文化財)は、保存先の郷土資料館から仮本堂に御還坐。残存する鐘楼門は江戸時代の入母屋造りで、瓦葺き屋根は二つの鯱(しゃちほこ)、全体は菊の御紋入り丸瓦づくり。天井には梵鐘(ぼんしょう)が吊るされている。
地元有志による同寺再建再興委員会=奥村浩章(おくむら・ひろあき)会長=によると、同「お砂場踏み霊場」は仮本堂前から境内(2350平方㍍)を左回りで巡礼する、四国88か所、西国33か所、紀伊西国33か所、嵯峨天皇ゆかりの34か所の計188か所で、各所の壺には各寺院の砂が収められ、石柱の表に寺院名、裏に奉納者名が刻まれている。
巡礼者は本尊・薬師如来の御還坐する仮本堂に合掌した後、大きく左回りに計188か所を左まわりに進み、手を合わせることになる。
4月上旬には鐘楼門わきでは八重山吹(やえやまぶき)、北の愛宕(あたご)山でも桜が満開になり、参拝・観光客は、ずらりと並ぶ石柱にも目をぱちくり「私たちも巡礼したい」と話していた。
石柱奉納は1基35000円。残りは20数基となっている。問い合わせは岩西住職(電=0736・32・1810)へ。
写真(上、下)は妙楽寺・境内に建ち並ぶ「お砂踏み霊場めぐり」の石柱。写真(中)は鐘楼門わきで満開の八重山吹の花。