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竹の子に命そそぐ「竹の秋」くつきり♡橋本・伊都地方の竹林は黄金色
和歌山県橋本・伊都地方は、春の陽気に恵まれた4月15日、紀の川沿いの山々の竹林は黄金色にかがやき、俳句の春の季語「竹の秋」の詩情を繰りひろげた。
竹は繁殖期の春に、竹の子に親愛の栄養分を与えて黄色くなる。逆に秋には竹の子が若竹に生長して、親竹も緑色を取り戻すという素晴らしい「命の春秋」の彩りである。
この日、橋本市の紀の川フルーツライン(広域農道)沿いの産直市場「くにぎ広場」付近に立つと、南側の山斜面の竹林は深緑から黄金色に変色。あたりの池畔の竹林では、竹の子(高さ約50センチ)が沢山生まれ、可愛いタンポポが花を添えている。
愛犬と散策中、竹の子を偶然見つけた中年男性は「びっくりした。自然パワーを感じる。ありがたいです」と話していた。
[季語・竹の秋の俳句10句紹介]
みづうみのここさざなみや竹の秋(森澄雄)
世の春に我家は竹の秋深し( 政岡子規)
暁の庭の灯残る竹の秋(山口青邨)
水碧く熊野へ七里竹の秋(上田五千石)
熊笹もまた竹の秋まぬがれず( 鷹羽狩行)
竹の秋さかづきは酒満てるまま(大野林火)
竹の秋折から出づる十三夜( 飯田龍太)
竹秋やみひらきて猫青茶の目( 森澄雄)
職歴は一行にして竹の秋(鷹羽狩行)
虚空めぐる土一塊や竹の秋(飯田蛇笏)
写真(上)は産直市場「くにぎ広場」南側の山斜面で黄金色に輝く竹林=背景は国城山の山頂付近。写真(中)は竹林で生まれた竹の子。写真(下)は紀の川フルーツライン北側の南海高野線・九度山駅近くの高台で色づいた竹林。
更新日:2024年4月15日 月曜日 22:12