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たんぽぽ無数に咲いて穂綿いっぱい飛翔♡葛城・金剛連峰を望む橋本の高台~穂綿は恵まれた地で改めて開花へ
青空に羽毛(うもう)のような雲が浮かんだ4月12日、高野山麓・橋本地方では、たんぽぽが無数に咲きほこり、春風が波のように寄せると、たんぽぽの穂綿(ほわた)が夢のように飛翔して、世界に冠たる風景を繰りひろげた。
この日、橋本市隅田町河瀬の高台に立つと、あぜ道など田畑の周辺では、目の覚めるようなたんぽぽが沢山咲いて時折、南風に見舞われると、まっ白な穂綿がふわりと舞い上がり、あっという間に視界から去っていった。
たんぽぽの穂綿は、風の赴くまま気の向くままに、はるばると飛翔して、恵まれたところへ着地。やがて、そこで黄色い花咲けば、ふたたび紋白蝶がひらひら集まり、人々の心を癒すことになる。
たまたま通りかかったご高齢の1市民は、「ついこの間まで、三寒四温の日々で大変だったが、やっとたんぽぽが咲いて穏やかに…。新緑の季節はもうそこまできていますね」と笑顔をこぼしていた。
[蒲公英(たんぽぽ)の俳句12句紹介]
蒲公英に春光蒸すが如きかな(高浜虚子)
母在すたんぽぽ百を従へて(山田みづえ)
蒲公英やつゞいて通る竹車(五十嵐播水)
蒲公英や姉より老けてよき妹(久米正雄)
たんぽゝや一天玉の如くなり(松本たかし)
校長に蒲公英絮をとばす日ぞ(加藤楸邨)
蒲公英のにはかなる黄のわきにけり(久保田万太郎)
蒲公英の黄のかくも濃し人學す(久保田万太郎)
蒲公英やつゞいて通る竹車(五十嵐播水)
たんぽゝの絮欠けて行く風ありて(高浜年尾)
たんぽゝもここに賑はひをりし色(稲畑汀子)
たんぽゝや一天玉の如くなり(松本たかし)
写真(上、下)は橋本市の高台に咲いた無数のたんぽぽと穂綿=背景は葛城・金剛連峰。写真(中)はたんぽほと穂綿のクローズアップ。