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早春の空を白鷺飛んで、子どもたち飛び越え石を渡る♪橋本・真土万葉の里~菜の花畑は一幅の絵画のよう
まばゆい日差しに恵まれた3月15日、和歌山県橋本市隅田町の真土万葉の里は、早春の長閑(のどか)さでいっぱい。青空では白鷺(しらさぎ)が大らかに飛翔、万葉人が往来した落合川の飛び越え石では、子どもたちが飛び越えてにっこり。菜の花畑は一幅の絵画の趣きを示した。
落合川は紀州・大和の境界を流れ、その両岸から巨石が二つ並ぶ。大昔は川を堰き止めるほどの一枚岩だったらしいが、「雨だれ石を穿(うが)つ」のことわざ通り、長年の水の勢いに削られて二石に分離、水はその約50センチの間を滔々と流れてきた。
万葉人は真土を舞台に8首もの歌を残しており、そのうち、飛び越え石については「白栲(しろたえ)に にほふ信土(まつち)の 山川(やまがわ)に わが馬なづむ 家恋ふらしも=作者未詳」(信土山の川で私の乗る馬が行き悩んでいる。家人が私を思っているらしい)と詠んでいる。
この日、落合川は白くせせらぎ、子どもたちはお父さんに見守られながら、飛び越え石を元気に渡って大喜び。近くの休憩所の屋根から舞い上がる白鷺や、菜の花畑の美しさにも目をぱちくり。お父さんは「歴史的な舞台で、子どもたちは素晴らしい体験ができました」と話していた。
写真(上)は早春の空を飛ぶ白鷺。写真(中)はお父さんに見守られながら飛び越え石を渡る女の子。写真(下)は真土万葉の里で満開の菜の花。
更新日:2024年3月16日 土曜日 17:05