高野山麓・橋本の妙楽寺で除夜・真昼の鐘ゴ～ン♪家族連れら卯年に感謝１０８煩悩払い辰年の世界平和・家族安泰祈る

和歌山県橋本市東家の真言律宗・妙楽寺＝岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職＝で１２月３１日、今年も「除夜の鐘」を「昼の鐘」に早めて行い、訪れた家族連れらが仲良く鐘を鳴らして、卯年の１０８煩悩を祓い、辰年の世界平和・家族安泰を祈った。

同寺は弘仁１１年(８２０）に弘法大師・空海が創建した嵯峨天皇の勅願所（ちょくがんしょ）で、空海の姪（めい）・如一尼（にょいつに）の居られた名刹である。

平成２３年(２０１１)秋には、本堂と庫裏の屋根が老朽化と台風のために崩落・撤去。本尊・薬師如来坐像（県重要文化財）は、保存先の郷土資料館から仮本堂に御還坐している。

残存する鐘楼門は、江戸時代の入母屋造りで、瓦葺き屋根は二つの鯱(しゃちほこ)、全体は菊の御紋入り丸瓦づくり。天井には梵鐘（ぼんしょう）が吊るされている。

この日、小雨ぱらつく午後１時に「昼の鐘」スタート。家族連れや若者たちが、鐘楼門の緒を引いて天井の梵鐘を鳴らし、近くで見守る岩西住職の母で尼僧の康子(やすこ)さんと共に卯年の１０８煩悩を払うとともに、新たな辰年の「家族安泰」「世界平和」を祈った。

同寺の境内隅では、康子さんの鉢植えした葉牡丹(はぼたん)などが開花。まさに煩悩を払い、幸せを呼ぶ鮮やかさを示していて、康子さんは「皆様とともに卯年に感謝、辰年のご多幸を祈ります」と話していた。

写真(上、中)は妙楽寺の鐘楼門で緒を引いて「昼の鐘」を鳴らす家族連れら。写真(下)は同境内で色鮮やかな葉牡丹などの盆栽。

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