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冬至、寒くても愉快♡高野山麓・橋本の山河~カイツブリ楽しく遊泳
高野山麓・橋本・伊都地方は、底冷えした「冬至」の12月23日、山河も街もでっかい冬雲におおわれたが時折、雲間から冬日が洩れて、弘法大師・開祖の高野山は影絵のようにくっきり。紀の川の漣(さざなみ)はまばゆい限りで、10数羽のカイツブリ(鳰)が、寒さなどものともせずに遊泳していた。
ここは橋本市高野口町伏原の高野山真言宗・普門院(ふもんいん)近くの紀の川右岸。遥か北方には高野山と連峰がそびえ、下流の小田井堰(おだいせき)向こうは雨引山、上流の岸上橋の向こうにも国城山がそびえる。
時折、雲間から青空があらわれ、冬日がもれると、枯芒(かれすすき)の彼方の細波(さざなみ)はきらきら。10数羽のカイツブリは遊泳したり潜ったりして楽しそう。
堤防沿いの温かい乗用車内では、この冬至風景を眺めながら、若者たちがパン・コーヒーを味わっていた。
この堤防は、水流穏やかとなり、晴天に恵まれると、国城山が水面に映えて、まさに「逆さ富士」のような一幅の絵となる。運よくスマホ撮影・配信できれば、家族や友人を喜ばせることになる。
[季語・冬至の俳句23句紹介]
あやまたず沈む冬至の日を見たり(後藤夜半)
さむざむと日輪あそぶ冬至かな(飯田蛇笏)
人去つて冬至の夕日樹に煙り(桂信子)
仏壇の菓子うつくしき冬至かな(正岡子規)
喝食の面打ち終へし冬至かな(高浜虚子)
夕月の欅をのぼる冬至かな(角川春樹)
天皇家の漫画たのしき冬至の夜(長谷川かな女)
小屋牛に干菜を食はす冬至かな(森澄雄)
山國の虚空日わたる冬至かな(飯田蛇笏)
山寺の僧が冬至の柚子をくれ()高浜年尾)
斑鳩や冬至といへど藁塚月夜( 角川春樹)
日のみくら機影のわたる冬至(飯田蛇笏)
早発の六時は暗し冬至かな(稲畑汀子)
枇杷の木に枇杷の花咲く冬至なる(北原白秋)
母在りき冬至もつとも輝(三橋鷹女)
海の日のありありしづむ冬至かな()久保田万太郎)
物ごころつきて冬至のおだやかさ(後藤夜半)
老いの手を見せ合うてゐる冬至()飯田龍太)
臍ひとつしみじみとあり冬至の湯(角川春樹)
芋少し煮えて冬至を祝ひけり(長谷川かな女)
風邪の子に忙しく暮れし冬至かな 高野素十
食作法おごそかにして冬至粥(森 白象)
鳶の声あびて冬至の熱帯樹()飯田龍太)
写真(上)は冬至の高野山を背景に冬日を浴びる枯芒と眩くかがやく紀の川。写真(中・下)はのんびり遊泳するカイツブリ。