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高野山・金剛峯寺へ精進野菜奉納♡山麓農家~大根や白菜など約20種類
和歌山県橋本市の高野山麓農産物産地化協議会=土井清美(どい・きよみ)会長=は11月30日、昔ながらの民俗行事「雑事登(ぞうじのぼり)」の献上心で、高野山真言宗総本山・金剛峯寺に、新鮮な「高野山麓精進野菜」を奉納した。
奉納野菜は山麓の農家が減農薬で栽培・収穫して、2つのカゴに盛った大根や白菜など20種類の秋~冬野菜で、いずれも色形よく瑞々しい。
この「雑事登」とは、昔から高野山麓の農家が、野菜を担いで山路をよじ登り、農耕の出来ない高野山へ奉納、弘法大師・空海の廟前(びょうぜん)に捧げた。僧侶は野菜の屑(くず)さえも重宝したと伝わる。
同協議会は、この貴重な歴史を基に地元野菜のブランド化を目指して県、市、農家、農協などで発足。精力的に減農薬・栽培に取り組んでおり、山麓野菜は人気上昇中という。
この日、金剛峯寺で船冨由紀(ふなとみ・ゆき) 伊都振興局長や平木哲朗(ひらき・てつろう)市長、JA関係者ら約20人が着席。僧侶5人が読経・御法楽の後、土井会長と生産農家の坂口佳弘(さかぐち・よしひろ)さんが、金剛峯寺の今川泰伸(いまがわ・たいしん)宗務総長に奉納、感謝状を受け取った。
土井会長は「今夏はとくに暑くて、大変でしたが、立派に育ち、奉納できてうれしいです」と説明、今川宗務総長は「精進料理に野菜は欠かせない。皆様に感謝し、この精進野菜が全国に広がりますようお祈りします」と話していた。
写真(上)は奉納された精進野菜=後ろは今川宗務総長ら。写真(中)は精進野菜を奉納する土井会長。写真(下)は金剛峯寺で奉納後の記念撮影。
更新日:2023年11月30日 木曜日 23:19