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やさしさいっぱい椅子&テーブル♪貝畑克和さんの遺作展♡紀の川手作り市で多くの人心いやす
多くの人々に愛されながら昨年5月、遺憾ながら病没された木工芸家・貝畑克和(かいはた・よしかず)さん(享年75)の遺作展が11月23日、和歌山県橋本市の県立橋本体育館西側の「紀の川手作り市」会場で開かれ、人々は個性豊かな椅子やテーブル作品に見入りながら、やさしい貝畑さんを偲んでいた。
貝畑さんは、同県かつらぎ町で製材業を営みながら、木工芸に精進した作家で、とくに見ても触れても、心なごむ椅子やテーブル作品が多く、「紀の川手作り市」には、当初から毎年、出展を続けて、友人知己ら多くの人々に讃えられてきた。
今回の遺作展では、家族や友人知己らが大切に保存している椅子やテーブの一部約20点を展示。所有者が自らの思いを掲示した。
例えば、白い椅子には「おっちゃんのおすめの白(くらげ)イス 2020 革の作品撮影に使うイスを探しにおっちゃんとこへ。おっちゃんのおすすめで、気に入って連れて帰ったイスです」と掲げてある。
赤っぽいイスには、貝畑さんに何となく「椅子が欲しいなあ~」と話していたら、次の手作り市に来たとき「作ったぞ、おまはんの沖縄らしい色や」とブースに置いてくれてありました。今日もいつものにぎやかな声が聞こえそうですね」とあり、「ひげさんへ、あちらでも元気に楽しく笑って話してるかなあ~。ありがとうひげさん」と記していた。
テント張りの各ブースでは、ドライフラワーや洋服、刃物、藍染め、刺しゅう小物、彫金アクセサリーなどが沢山並び、家族連れや若者グループの心を和ませたが、貝畑さんの木工作品に出合うと、「有難うというよりほかありません」と見入っていた。
写真(上)は貝畑さん作の白っぽい椅子。写真(中)は素晴らしい椅子・テーブルが並ぶ貝畑さんの遺作展。写真(下)は貝畑さん作の赤い椅子。