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苦瓜ぶら下がり黄色い花まばゆく♡橋本・自然農法・東又さんの野菜畑~国城山麓は棚雲におおわれ
自然農法に取り組む、和歌山県橋本市東家の元区長・東又良一(ひがしまた・りょういち)さん(86)の野菜畑で9月13日朝、黄色い苦瓜(にがうり)の花がいっぱい咲いて、長い緑の苦瓜が下がり、すぐ近くの茄子畑(なすばたけ)でも、紫の茄子が幾つもぶら下がり、都会では味わえない初秋を感じさていた。
この日早朝、南の紀の川沿いの国城山(標高552㍍)の麓の紀の川では、長い帯状の白雲が沸きあがり、その連峰は山頂付近しか見えない。高野山真言宗・観音寺近くの東又さんの野菜畑は約300平方メートル広さ。東又さん一家が、生ごみ堆肥や雑草リサイクルで、四季の野菜を無農薬栽培している。
この日朝の体感温度は20数度の涼しさで、竹組みの囲い屋根に苦瓜の花が咲いて、塩辛トンボや紋白蝶が飛びまわり、重そうな苦瓜が数個ぶら下がっていた。
地元の民家2階窓を開けると、国城山から九度山町の雨引山にかけて、山すそは帯状の白雲に覆われており、山頂だけが青空に輝いている。紀の川の川面から白雲が生じているらしい。
地元の人たちは「これは初秋の景色、これから紀の川上流から下流にかけて、長~い雲が棚引き、中空は鱗雲(あろこぐも)におおわれますよ」とほほ笑んでいた。
季語・茄子の花、瓜の花の俳句15句紹介]
☆茄子の花
ふだん着の俳句大好き茄子の花(上田五千石)
また落ちてぬれ葉にとまる茄子の花(飯田蛇笏)
下駄鳴つて水屋ともれり茄子の花(長谷川 櫂)
山かけて朝虹ちかく茄子咲けり(飯田蛇笏)
朝は鳴く畑の虫あり茄子の花(水原秋櫻子)
花ならば茄子の花に似たるべく(寺田寅彦)
☆瓜の花
さざなみの志賀に見てをり瓜の花(森澄雄)
家々によき年寄や瓜の花(森澄雄)
末法の世の瓜の花茄子の花(後藤比奈夫)
永生はさびしからむに瓜の花 (上田五千石)
添竹の折れて地にふす瓜の花(正岡子規)
瓜の花秋を蕾みてあはれなり(日野草城)
秋風や吹かれほどけの瓜の花(日野草城)
蝶を追ふ虻の力や瓜の花(正岡子規)
雪国の女と瓜の花を見る(高野素十)
写真(上)は苦瓜の花。写真(中)は長い帯状の雲に覆われる国城山。写真(下)は苦瓜の花と中空のかがやき。