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なんと楽しい夏の川♪子どもたちの水遊び波紋ひろがる♡高野山麓・玉川峡谷~もうすぐ夏休み
近畿の秘境とされる、高野山麓の玉川峡(紀伊丹生川)は、梅雨晴れ間の7月9日の日曜日、清流が岩場をせせらぎ、裸の子どもたちが竿を出したり、川の淀みに飛び込んだりして、活気にあふれていた。
紀伊丹生川は嘉吉元年(1441)の玉川由来記に「玉川四十八石」と記された石の名勝。この日も清流が滔々と石を洗いながら下り、磧(かわら)のテントの日陰では、家族連れや若者グループが会食・団欒(だんらん)を楽しんでいる。
子どもたちは近くの、川の淀みに集まり、高台から元気いっぱい飛び込むと、見事な波紋が輝いている。橋本・九度山両市町の境界では、10数メートルの小滝が輝き、まさに「夏の川」の趣きを示していた。
上流には多くの家族に人気の市設民営・温泉宿泊施設「やどり温泉 いやしの湯」がある。今は新型コロナ禍もほとんど鎮静化。今年の夏休みは、大阪などの都市部から大勢の家族連れらが訪れ、川遊びを楽しむことになりそう。
[季語・夏の川の俳句17句紹介]
夏川の昏れて青竹を牛負ひ来(森澄雄)
何処へなりと遊べ夏山夏の川(正岡子規)
ずんずんと夏を流すや最上川(正岡子規)
夏の川汽車の車輪の下に鳴る(山口誓子)
夏の河橋梁に汽笛を吹きすすむ(山口誓子)
夏川に仏かへりといふところ(高野素十)
夏川に土をつめたる俵哉(正岡子規)
夏川の夜風眠らぬ子供部屋(飯田龍太)
夏川に濯ぎて遠き子と思ふ(中村汀女)
夏川の淵の砂浜あはれなる(山口誓子)
馬に乗つて河童遊ぶや夏の川(村上鬼城)
夏川の美しき村又訪はん(高野素十)
目の前なり横に流れて夏の川(岡井省二)
活字ケースともれり夏の河暮るる(山口誓子)
夏川を渡りしことも関ケ原(高野素十)
夏川のこゑともならず夕迫る(飯田龍太)
夏川の境も知らず溢れけり(正岡子規)
写真(上)は子どもたちが飛び込み、波紋のひろがる紀伊丹生川。写真(中)は同川北岸付近で輝く小滝。写真(下)は小さな網などを持って川遊びを楽しむ子どもたち。