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清らかな茄子と苦瓜の花咲いた♡橋本の自然農法・東又さんの野菜畑~塩辛トンボや紋白蝶も大喜び
自然農法に取り組む、和歌山県橋本市東家の元区長・東又良一(ひがしまた・りょういち)さん(86)の野菜畑で7月3日、茄子(なすび)と苦瓜(にがうり)の花が咲いて、真夏日の一幕を繰りひろげた。
ここは高野山真言宗・観音寺近くの約300平方メートルの畑。米穀店を経営する東又さん一家が、生ごみ堆肥や雑草リサイクルで、四季の野菜を無農薬栽培している。
この日の白昼は夏雲におおわれ、体感温度は30度前後まで上昇。薄紫の茄子の花は、葉陰で風にそよぎ、濃紫の茄子の実がぶら下がる。その近くでは、まっ黄色い苦瓜(にがうり)の花が咲き誇り、これから苦瓜がぶら下がってくる。畑では塩辛トンボや紋白蝶が飛びまわっていた。
東又さん一家は、この農作業は大変だが、育て上げた四季の野菜を家族で味わったり、友人知人に分けてあげたり。日本古来の健康的な味の素晴らしさを届けている。通りがかりの市民らは「自然農法は大変かと思うけど、さすがにその花や実を見ると、自然の清々しさを感じます」と話していた。
[季語・茄子の花と瓜の花の俳句15句紹介]
☆茄子の花
ふだん着の俳句大好き茄子の花(上田五千石)
また落ちてぬれ葉にとまる茄子の花(飯田蛇笏)
下駄鳴つて水屋ともれり茄子の花(長谷川 櫂)
山かけて朝虹ちかく茄子咲けり(飯田蛇笏)
朝は鳴く畑の虫あり茄子の花(水原秋櫻子)
花ならば茄子の花に似たるべく(寺田寅彦)
☆瓜の花
さざなみの志賀に見てをり瓜の花(森澄雄)
家々によき年寄や瓜の花(森澄雄)
末法の世の瓜の花茄子の花(後藤比奈夫)
永生はさびしからむに瓜の花 (上田五千石)
添竹の折れて地にふす瓜の花(正岡子規)
瓜の花秋を蕾みてあはれなり(日野草城)
秋風や吹かれほどけの瓜の花(日野草城)
蝶を追ふ虻の力や瓜の花(正岡子規)
雪国の女と瓜の花を見る(高野素十)
写真(上)は茄子の花。写真(中、下)は苦瓜の花。