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なんと緑の葉っぱに淡雪いっぱい?橋本・恋野の旧家わき♡新田さん植栽の半夏生あざやか

日本の農繁期の終了期とされる「半夏生(はんげしょう)」の日の7月2日、和歌山県橋本市恋野の旧家わきで、半夏生の花が咲き、無数の葉っぱの片側には淡雪が積もったようで、通りすがりの人々を感激させている。

かつて同旧家で営業していたカフェ&ギャラリー「藪椿(やぶつばき)」や、和歌山市の洋装店玄関などでは、眩いばかりの半夏生が飾られ、多くの顧客の心を和ませてきた。

この旧家わきの半夏生は、約10年前に「藪椿」経営・新田綾子(にった・あやこ)さんが植栽。今では小山のように群生して、無数の花が咲き、白雪のような葉が輝いている。

半夏生の日とは、昼が一番長い夏至から11日目を言い、この頃の半夏生は開花とともに葉の片側が白粉(おしろい)を塗ったようなので「半化粧(はんげしょう)」とも呼ばれている。

かつて同店でコーヒーを味わい、柱の壺に飾られた半夏生を眺めた80代男性は、「今もあの心地よさ、友人関係など忘れられない」と話していた。

[季語・半夏生の俳句18句紹介]

水飲んで雨の半夏を働けり(上田五千石)

雨の日は雨の明るさ半夏生(後藤比奈夫)

雲水の銀座に佇てり半夏生(鈴木真砂女)

青空が夜まで残る半夏生(能村登四郎))

笑ひゐて聲かけられぬ半夏生(岡井省二)

湯沸してつかはずにゐる半夏生(能村登四郎)

童女現れ刈りし畔くる半夏生(岡井省二)

花は葉に隠れて咲ける半夏生(稲畑汀子)

唇の半夏の夜となりにけり(岡井省二)

夕かけて日ざしそろひぬ半夏生(岡井省二)

段畑の一段は墓地半夏生(鷹羽狩行)

一ト降りにさみしく暮れぬ半夏生(大野林火)

一粒の雨を広葉に半夏生(桂信子)

何噛みて舌頭にがし半夏生(能村登四郎)

半夏生小松菜の根を切り落し(鈴木真砂女)

半夏生眠りつすぎし沖のいろ(飯田龍太)

半夏生葉を白く染め梅雨あがる()山口青邨)

半夏生鰻食べたくなりにけり(鈴木真砂女)

写真(上、下)は橋本市恋野の旧家わきで新田さんが育てた美しい半夏生。写真(中)は和歌山市の洋装店・玄関に飾られた半夏生。


更新日:2023年7月2日 日曜日 16:06

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