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真紅の花ざくろ咲いた、可愛いつぼみもいっぱい♡橋本の真言律宗・妙楽寺~夏はきゅうり加持、秋は名月コンサート♪など…
梅雨空のまちも山河も、霧雨にかすんた6月12日、和歌山県橋本市東家の真言律宗「妙楽寺」=岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職=では、真紅の花ざくろや、純白の十薬の花が咲いて、はつ夏の神々しさを繰りひろげた。
同寺は弘仁11年(820)に弘法大師・空海が創建した嵯峨天皇勅願所で、戦火などで再建を繰り返したが、平成23年(2011)には、本堂と庫裏が老朽化のため崩落・撤去。鐘楼門(同市文化財)を保存した。
県重要文化財の本尊・薬師如来座像と、脇侍(わきじ)の大日如来座像、薬師如来座像の3体は、橋本市郷土資料館で保存していたが現在、薬師如来座像は仮本堂に御還坐している。
この日、鐘楼門付近では、純白の十薬が無数に咲き、仮本堂近くのざくろの若木では、真紅の小粒のつぼみ(蕾)でいっぱい。花さくろが眩いばかりに咲き誇っていた。
同寺は檀家のいない寺。岩西住職と母・康子(やすこ)さん、地元有志らは毎年、本堂再建を目指して商店・民家を托鉢寒行、温かい支持を得ている。
この日、、鐘楼門わきでは、無数の十薬が満開で、仮本堂近くでは、ざくろのつぼみ(蕾)がいっぱい。その半分以上がつぎつぎと開花して、同寺の聖域の素晴らしさがにじみ出ていた。
同寺は毎年初め、近くの愛宕山(あたごさん)でとんど焼き、、夏は盆踊り、仮本堂では健康を祈る「きゅうり加持」、中秋の名月の頃には筝曲・踊りコンサートなどを開催。多くの市民に愛されている。
[季語・花ざくろの俳句16句紹介]
花石榴雨きらきらと地を濡らさず( 大野林火)
古宿や青簾のそとの花ざくろ( 飯田蛇笏)
思案して思案なかりき花石榴( 森澄雄)
花石榴すでに障子の暮色かな (加藤楸邨)
花石榴老人のゐずなりし家( 岸田稚魚)
若者には若き死神花石榴(中村草田男)
花石榴久しう咲いて忘られし( 正岡子規)
佇ち眺む病みてゐし間の花ざくろ( 三橋鷹女)
佇ち眺む病みてゐし間の花ざくろ 三橋鷹女
古宿や青簾のそとの花ざくろ 飯田蛇笏 山廬集
思案して思案なかりき花石榴 森澄雄
花石榴久しう咲いて忘られし 正岡子規
花石榴雨きらきらと地を濡らさず 大野林火
若者には若き死神花石榴 中村草田男
花ざくろ夕日に後れとりにけり 長谷川双魚 風形
花石榴すでに障子の暮色かな 加藤楸邨
写真(上)は見事に咲いた真紅の花ざくろ。写真(中)は小粒で可愛いざくろのつぼみ。写真(写真()下)は鐘楼門を背景に咲いた花ざくろ。