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弘法大師・空海ご生誕1250年奉祝♡町石道、豪雨・土砂崩れで通行禁止~ご母公祀る女人高野別格本山・慈尊院の参拝者ら「心で歩いて登り、世界平和・災害復旧祈る」

弘法大師・空海ご生誕1250年奉祝の今夏、空海の御母公を祀る和歌山県九度山町の高野山真言宗・女人高野別格本山・慈尊院=安念清邦(あんねん・せいほう)住職=は、全国からの参拝・観光客で大賑わいだが、6月初めの豪雨により、世界遺産・高野参詣「町石道(ちょういしみち)」の一部で土砂崩れが起きて「通行禁止」になっている。

町石道は慈尊院から高野山へ通じる全長24キロの山道。その道標に1町(約109㍍)ごとに町石(高さ約3㍍)が約200基建立されている。空海の御母公は当時、高野山・女人禁制のため同院に宿泊。空海は毎月九度、町石道を下り、母に会いに来たとされる。

このため全国のお遍路や檀信徒は、今なお同院で先ず合掌した後、町石道を歩いて高野参詣を重ねている。

かつらぎ町教育委員会によると、今回の豪雨により同町山崎の町石道・斜面が幅約6・5㍍にわたって崩れ、近くに建つ「154町」の町石2基が倒れ、参道は危険な状態になり、6月8日「通行禁止」の看板が掲げられている。

この日、慈尊院では、雨傘を持ったお遍路や参拝者が次々訪れて合掌。境内に咲いたアジサイ(紫陽花)やツツジ(躑躅)を眺めた後、「町石道・通行禁止」を知って落胆。南海高野線・九度山駅から電車&ケーブルで高野参拝に向かっていた。

一方、橋本市賢堂の高野山真言宗・定福寺(じょうふくじ)付近から、高野山参拝に登る世界遺産・「黒河道(くろこみち)」も、豪雨で丸太橋4か所が流失、通行禁止となっている。

安念邦賢(あんねん・ほうけん)副住職は「コロナ禍も去り、国内外からの参拝・観光客は復活したものの、今回の豪雨被害も大変。どうか安全第一でお参りください」と呼びかけ、訪れた高齢男性の一人は「電車でも構わない、心で歩いて登り、しっかりお参りする」と話していた。


更新日:2023年6月8日 木曜日 20:38

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