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農家や山荘・天の里、植田に映えて♡天野米の産地・天野盆地~野あざみも鮮やかに

世界遺産・高野山真言宗総本山・金剛峯寺の「御用達米(ごようたつまい)」に認定されている「天野米(あまのまい)」の名産地、和歌山県かつらぎ町天野の天野盆地で田植えが行われ、5月25日、早苗が涼風にそよぎ、屋根の綺麗な農家や、新緑の山々が植田に映えて、都市部では見られない同盆地ならではの景色を繰りひろげた。

 

天野盆地は標高約450メートルで、稲作に最適の土と水に恵まれ、良質米が育まれる。その「天野米」は平成16年(2004)、高野山・金剛峯寺の「御用達米」に認定され、とくに収穫期には、「新米が美しく輝き、ソフトな粘りがよく、おいしい」と好評を博している。

この日、植田は綺麗な水を湛え、早苗がそよそよ。水底には農家の家々や、宿泊&飲食施設「山荘・天の里(あまのさと)などが輝いている。盆地の随所では薄紫の野あざみ(薊)や黄色い小花が無数に咲いており時折、カエルの鳴き声も聞こえてきた。

天野盆地にある世界遺産・丹生都比売(にうつひめ)神社では6月6日(火)、世界平和を祈る「奉祝 弘法大師ご生誕1250年・柴燈大護摩供(さいとうおおごまく)」が営まれるので、大勢の参拝者が、この植田風景にも心癒されそう。

[季語・植田の俳句16句紹介]

みちのくの星曼陀羅の植田かな( 鷹羽狩行)

太陽の讃美はじまる植田水(飯田龍太)

嫁ぎ来し素顔にひろき植田かな(鷲谷七菜子)

屯田の跡一望の植田かな(高浜年尾)

この庵の障子破れて植田見ゆ(山口青邨)

川鳴りだす植田に万の星きらめき(三橋鷹女)

植田あり名に過ぎたれど草の王(森澄雄)

植田くらく城を映せるまま暮るる(山口青邨)

植田ゆく花嫁の手の高く引かれ(松崎鉄之介)

磨崖仏植田果までみそなはす(能村登四郎)

老人の植田ただ見て立ち去りぬ(山口青邨)

ラジオより楽を植田へ惜しみなく(山口誓子)

余呉の鳶植田に魚を落しけり(石田勝彦}

夕焼のにじみ消えゆく植田あり(山口青邨)

植田はや濃く白鷺の肢かくす 山口青邨

われ立てば仏のごとし植田中(山口青邨)

写真(上)は天野盆地の植田に映える農家や山影の風景。写真(中)は盆地に咲いた野あざみ。写真(下)は植田の映える「山荘・天の里」風景。


更新日:2023年5月25日 木曜日 16:49

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