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平和祈念像の眼下で松の芯勢いよく、根元では綺麗なツツジ開花♡紀州・かつらき公園~ロシア・ウクライナ侵攻終息祈る
和歌山県かつらぎ町丁ノ町のかつらぎ公園の巨大な平和祈念像は、ゴールデンウィークの4月30日、マスクを外した深眼差しで世界を見つめ、その前方の松の枝々から無数の松の芯が伸びて、松陰ではピンク色のツツジ(躑躅)が開花、自然の供花の詩情を繰りひろげた。
この平和祈念像は、世界平和を希求する町民有志らが昭和31年(1956)に建立を決め、洋画家で彫刻家の保田竜門(1891〜1965)原形デザインの地蔵菩薩像(コンクリート製台座含む高さ・約22メートル)が完成した。
その台座部分には、世界44か国から収集した小石が塗り込まれ、公園内には世界の戦没者慰霊碑、平和の鐘などが設けられ。参拝者の休憩所や子どもたちの遊具施設もある。
祈念像は新型コロナ感染防止を祈り、でっかいマスクを掛けていたが、この日はすでに外されていて実に清々しい表情。その眼下の松の枝々からは松の芯が勢いよく伸びて、根元では沢山のツツジが咲き誇っていた。
ここは紀の川右岸で、堤防には散歩道もある。訪れる人々は、とくにロシア・ウクライナ侵攻の終息を祈り、子どもたちは遊具広場で元気よく遊んでいた。
[季語・松の芯や緑立つの俳句9句紹介]
僧訪ふに松の芯見て大徳寺(森澄雄)
朝毎の名演奏者緑立つ(石田波郷)
テラスより見てことごとく松の芯(桂信子)
松の芯みていつまでも畳の上(桂信子)
昼が夜となるめでたさや松の芯(宇多喜代子)
松の芯ときに女も車座に( 宇多喜代子)
流鏑馬に雨の上りし緑立つ(後藤比奈夫)
こぞり立つ松の緑の二十本( 稲畑汀子)
松葉散る松の緑の伸びにけり(正岡子規)
写真(上)は平和祈念像の眼下で勢いよく伸びる松の芯。写真(中、下)は松の根元で咲き誇るピンクのツツジ