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むらさきの花々清らかに♡橋本・伊都の紀の川フルーツライン沿い~藤の花や桐の花盛り~マイカーの家族連れら大喜び
高野山麓・橋本伊都地方は4月22日土曜日、日陰、日当たりとも心地いい天候に恵まれ、
紀の川フルーツライン(広域農道)沿いの山腹では、藤の花や桐の花、草藤の花など紫の花々が咲き誇り、世界遺産・高野山や丹生都比売(にうつひめ)神社などにマイカーで往来する参拝・観光客の心を和ませた。
ここは和歌山県橋本・九度山・かつらぎ1市3町の紀の川左岸の山腹を走る同フルーツライン。遥か南には葛城・金剛連峰が聳え、眼下には紀の川がかがやき、道沿いでは若草の中に紫の草藤(くさふじ)の花がいっぱい。西方には万葉人に愛された妹背山が春霞に浮かぶ。
道沿いの山腹は柿若葉や木々の新緑におおわれ、その随所で紫の藤の花、道沿いの産直市場「くにぎ広場」近くでは、薄紫の桐の花が咲いて、野鳥の声があふれ、マイカーで立ち寄った家族連れらが見とれていた。
同ラインは大阪・奈良方面から高野山真言宗総本山・金剛峯寺や、神仏習合の丹生都比売(にうつひめ)神社への便利なルートで、四季折々の自然が楽しめることでも人気を呼んでいる。マイカーで訪れた男性は「コロナ禍から目覚めたところなので、神社仏閣、公園など
の藤棚の藤の花房を眺めたい」と話していた。
[季語・藤の花、桐の花の俳句8句ずつ紹介]
ふるさとの井戸のくらがり藤散りこむ(桂信子)
遠き木にまぎれたれども藤咲けり(山口誓子)
門入りておのづから触る藤の花(山口青邨)
野の藤はひくきより垂り吾に垂る(橋本多佳子)
針もてばねむたきまぶた藤の雨 (杉田久女)
藤の花よく晴れたれば昼寝たり(森澄雄)
藤の花産後の顔の睡りをり(森澄雄)
観音を秘佛としたり藤の花 (森澄雄)
桐の花港を見れば母遠し/(石田波郷)
花桐や人を喩へて上品に/後藤夜半)
聖人の生れ代りか桐の花(夏目漱石)
盛装の妻の静けき桐の花(久米正雄)
聖人の生れ代りか桐の花(夏目漱石)
花桐と土蔵の月日友の家/(桂信子)
桐の花紅の夕日は人去る方(桂信子)
桐の花大和の国が田を鋤けば(森澄雄)
写真(上)は草藤の花=向こうは春霞の紀の川沿いの妹背山。写真(中)は見事に咲いた藤の花房=向こうは大和・葛城山や手前の市街地。写真(下)は産直市場「くにぎ広場」近くの桐の花。