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初の本読み狂言「神鳴(かみなり)」♡笑顔と大拍手~発足50周年記念・橋本市民狂言
日本の伝統芸能をアマチュアが演じる「橋本市民狂言」が2月5日、和歌山県橋本市教育文化会館大ホールで開かれた。
橋本狂言会=後藤加寿恵(ごとう・かずえ)会長=主催で橋本市と同市教育委員会共催。
橋本市民でつくる同狂言会は、昭和48年(1973)に紀の川狂言会の名称で発足。平成23年(2011)には橋本狂言会に名称変更。今回は第12回「橋本市民狂言」だが、同会発足50周年記念である。
狂言は室町時代から約650年の歴史があり、戦(いくさ)や大災害、疫病などを乗り越えてきた。後藤会長は「これからも皆様と共に頑張りますので、お楽しみください」と話した。
今回は狂言・古語美(こごみ)による初の本読み狂言「神鳴(かみなり)」を上演。二人が医師役などナレーションを担当。安東元(あんどう・げん)主演の名高い「神鳴」を披露した。
都落ちする医師の目の前に、雲間から神鳴が落下、神鳴と医師とのやりとりが、鮮やかな朗読と狂言でユーモラスに演じられ、客席から「こんなの初めて」と爆笑が起きていた。
新作狂言「高野詣(こうやもうで)」は、高野山の僧侶に、山麓野菜を担いで届ける雑事(ぞうじ)登りの里人たちが、豊臣秀吉の高野攻めに気づき、戦を避ける一計に働くという地元に因んだ創作。
植村和明(うえむら・かずあき)・英明(ひであき)兄弟と大居満佐子(おおい・みさこ)さんが演じた。
こども狂言「口真似」は、お酒一樽もらった主人が、愉快な人と盃を交わしたいと、太郎冠者に酒の相手を探してくるよう言いつける。ところが、連れてきた客人は、有名な酔狂人…。
後藤沙矢子(ごとう・さやこ)さん、井上菜の花(いのうえ・なのは)さん、井上良作(りょうさく)さんが演じ、沢山の拍手が起きていた。
写真(上)は本読み狂言「神鳴(かみなり)」。写真(中)はこども狂言「口真似」。写真(下)は新作狂言「高野詣(こうやもうで)」。