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大空に夢のような群雲が出現、水底に群雲揺れる♡橋本・恋野の浮御堂~池畔では野鳥喜ぶ〝残し柿〟
高野山麓・橋本伊都地方は、紀の川両岸の山々の初冠雪から3日目の12月21日、雪は舞わず時折、冬日差しを頂いた。正午ごろ、奈良時代のヒロイン・中将姫ゆかりの同市恋野の浮御堂の池畔に立つと、南側の山々の空が〝怪魚の列〟のような群雲(むらぐも)におおわれ、やわらかな冬日差しがこぼれてくる。その群雲が水底に映えて、水面(みなも)に浮かぶ枯蓮(かれはちす)が、水底の群雲の影とともにゆらゆら。見事な歳末風景をくりひろげた。
この浮御堂は、中将姫の歴史調査に努めた中将姫旧跡保存委員会・委員長で医師の田中治(たなか・おさむ)さん(故人)が、地元の人々と協力して建造。その親族の新田綾子(にった・あやこ)さんは、約10年前まで、すぐ近くでカフェ&ギャラリー「藪椿」を経営、今は池畔で四季の花々を咲かせ、畑仕事に励むなど、多くの人々の心を和ませている。
この日、新田さんの畑では、まっ赤に熟れた〝残し柿〟が冬日にかがやき、その空に夢のような群雲が現われた。新田さんは「なんと素敵」と群雲を見上げた後、「この残し柿は、小鳥たちが喜んでくれますよ」と話していた。
写真(上)は橋本・恋野の浮御堂の空に現れた群雲。写真(中)は新田さんが「野鳥の幸せに」と残した熟柿。写真(下)は恋野・浮御堂の池の枯蓮と水底に揺れる群雲の様子。
更新日:2022年12月21日 水曜日 17:32