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世界平和と人々の幸せを♡橋本でわかやまユネスコ・コングレス~心やさしい絵画も展示され
「だれひとり取り残さない持続可能な社会の実現~高野山麓から発信する心のかけはし」わかやまユネスコ・コングレス(代表者会)が11月19日、和歌山県橋本市の保健福祉センター3階多目的ホールで開かれた。
和歌山県ユネスコ連絡協議会主催、橋本ユネスコ協会主管で、ユネスコ関係者や一般市民ら約200人で満席になり、平和で持続可能な社会の実現に向けて、草の根活動に取り組むことの大切さを学んだ。
同連絡協議会の中谷剛(なかたに・つよし)会長の挨拶の後、同市内のユネスコスクールの小・中・高校生が活動発表。和歌山大学・大学院の岡崎裕(おかざき・ゆたか)教授が「今求められている民間ユネスコ活動」をテーマに基調講演。SDGs(持続可能な開発目標)について説明。世界平和と人々の幸せを目指す教育・文化・科学の大切さを強調した。
この後、岡崎教授をコーディネーターに、パネルディスカッション。橋本市のはしっ子えがおサポート「ぽれぽれ」の佐藤昌吾(さとう・しょうご)理事長、真言律宗・妙楽寺の岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職、社会福祉法人博芳福祉会の植山美千代(うえやま・みちよ)統括管理者がパネルディスカッション。
不登校児童・生徒の学習支援活動を行っている佐藤・理事長は、「ぽれぽれを地域の居場所にしたい」と貢献内容を説明。
岩西住職は「こころの架け橋」と題して、神仏の世界から「生も死も、自分で決められるものではなく、与えられて生かされている」と述べ、「欲望や煩悩も悪いものではなく、社会に奉仕する欲望に変えていくことが大切」と話した。
また、植山統括管理者は「この約20年間、障がい者支援に取り組み、3年前に社会福祉法人を設立しました。きょうは15年前から、障がい者の描いてきた素晴らしい絵画の一部(6点)を会場に展示しました。皆さんは卒業後、立派に就業、尽力しています。皆さんが当たり前に暮らせるようになってほしいです」と語った。
大勢の参加者は、会場に展示されたその絵画を鑑賞。例えば「気候変動に具体的な対策を」という文字の下に、宇宙に浮かぶ地球、そのまわりに花々や人々、動物を描き、もう1枚も「平和に解決して行こう。よい世の中になってほしい」などと書いて、日本列島をクローズアップした地球を表現。高齢者も若者も
「なんと素晴らしい」「やさしいさがあふれている」と見入っていた。
写真(上)は障がい者の描いた見事な絵画の一部。写真(中)はパネルディスカッションの風景=手前から岡崎教授、佐藤理事長、岩西住職、植山美千代・統括管理者。写真(下)は児童・生徒たちのユネスコスクール活動発表をスマホ撮影する女性たち。