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人気画家・稗田一穂氏の回顧展♡100歳で逝去、「素敵な絵から偲ぼう」9月10日~和歌山県立近代美術館
昨年春、100歳で逝去した稗田一穗(ひえだ・かずほ)氏の回顧展が9月10日(土)~11月6日(日)、和歌山市の県立近代美術館で開かれる。
同館の紹介によると、稗田氏は10代半ばで日本画家を志して東京美術学校に学び、戦後は画家として活動。
鳥をモチーフとした、生命を寿ぐような素朴で力強い表現や、画材の特質も発揮した画面構成は日本画の地平を拓くものとなった。
60歳を迎える頃から、故郷・和歌山の熊野の地をモチーフにした、悠久の時間を想わせる荘厳な風景と、長らく暮らした東京の成城の町の、詩情あふれる日常風景が主要テーマに加わり、見る者を深い思索と想像に誘う独自の世界観を築き上げた。
同展では、主要作品を通して、稗田氏の画業をふり返り、アトリエに遺された画稿やスケッチブックなども合わせて紹介。「80年以上を日本画の研究に費やし、戦前から戦後の絵画に大きな足跡を残した画業を改めてご覧いただき、故人を偲んでいただきたい」と、観覧を呼びかけている。
同回顧展の観覧料は一般800円、大学生500円。
なお、稗田氏は和歌山県田辺市出身で、同回顧展は11月19日(土)~1月15日(日)、田辺市立美術館でも開かれる。
写真(上)は稗田氏の「月影の道」(日本芸術院蔵)。稗田一穂氏、画室にて(2009年撮影)=県立近代美術館newsより。写真(下)は稗田氏の「幻想那智」「帰り道」など=同美術館・広報資料より。
更新日:2022年8月25日 木曜日 16:13