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松の芯ぐんぐんと♡橋本・太神社の一里松〜外灯に照らされて
GW(ゴールデンウィーク)の5月1日(日)、和歌山県橋本市の紀の川に注ぐ橋本川・松ヶ枝橋たもとで、うら若い一里松(いちりまつ)の枝から、長い松の芯(まつのしん)がぐんぐん生まれて、歴史的な橋本の風情を繰りひろげた。
ここは旧高野・大和街道の交差点に近い、郷土の鎮守(ちんじゅ)の太神社(だいじんじゃ)のそば。
一里松とは江戸時代、和歌山城・京橋から大和方面へ一里(4キロ)ごとに植えられた11本目の松だが、昭和34年(1959)の伊勢湾台風の後、倒木危険防止のため伐採された。
その貴重な切り株(直径1メートル)は、平成30年(2018)に復元・再興された太神社の本殿と社務所の間に石囲いして永久保存。新しい松を本殿わきに植えて「一里松」と刻んだ石塔を建立。今は高さ5メートル程に生長して、未来への時空の尊さを感じさせている。
太神社近くには、豊臣秀吉による「高野山攻め」を防いだ木喰応其(もくじきおうご)上人を祀る、高野山真言宗・応其寺があり、今は旧大和街道や橋本川沿いに、明るい外灯が並んでおり、とくに夜の松の芯の風景が素晴らしい。
[季語・松の芯の俳句5句紹介]
昼が夜となるめでたさや松の芯( 宇多喜代子)
僧訪ふに松の芯見て大徳寺(森澄雄)
松の芯みていつまでも畳の上(桂信子)
志松にもありて松の芯 (鷹羽狩行)
松の芯立ちて城址に人あそぶ(長谷川かな女)
写真は橋本・太神社わきの一里松の美しい松の芯=背景は外灯の光明。
更新日:2022年5月1日 日曜日 19:20