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新緑の巨樹メタセコイヤ♡旧・橋本小校庭〜歴史的高台
和歌山県橋本市東家の旧・橋本小学校校庭に聳えるメタセコイヤの巨木が、春光に恵まれた4月17日、新緑におおわれ、背景の山々とともに、高野山麓・橋本の深い歴史的風景を感じさせていた。
ここは北の愛宕山(あたごさん)から、南の紀の川に向かってぺろりと舌を出した形の舌状(ぜつじょう)台地で、土中からは弥生時代の住居跡や、南北朝時代の武士の拠点東家館(とうげやかた)跡らしい大溝(おおみぞ)などが確認されている。
メタセコイヤは昭和16年(1941)、植物学者・三木茂(みき・しげる)氏が、橋本市内でその化石を世界で初めて発見。日本では「戦後復興のシンボル」として、各所で植栽。
旧・橋本小学校では昭和30年(1955)頃に植えられ、今は高さ約26メートルまで成長。子どもたちの思い出深い「王様の木」となっている。
旧・橋本小学校は平成25年(2013)、現・橋本中学校に統合。体育館は東家体育館と改め、校庭南側には橋本こども園が新設オープン。
地元有志でつくる「東家しんし会」は平成28年(2016)以降、年末年始に約1万個のイルミネーションでメタセコイヤを飾り、市民はもちろん、東京・大阪などから帰郷する卒業生や家族を喜ばせている。
北に愛宕山、南に紀の川が流れる、この舌状台地。その中央に聳える新緑のメタセコイヤを眺めていると、いにしえの人々の暮らぶりや心地よさが伝わってくる。
写真(上)は旧・橋本小学校校庭の新緑のメタセコイヤの巨樹=背景は愛宕山方面。写真(中)は春光を浴びるメタセコイヤの巨樹。写真(下)は国城山を背景にした新緑のメタセコイヤの巨樹。
更新日:2022年4月17日 日曜日 14:52