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橋本市元助役・石井敏明さん83歳逝去♡暮らし良いまちづくりに貢献
和歌山県橋本市の元助役(副市長)で、橋本市民病院・元管理者の石井敏明(いしい・としあき)さん(83)=同市東家は、3月26日(土)午前5時頃、心筋梗塞のため同市民病院で死去した。同28日(月)午後7時から、同市市脇のメモリアルホール花平市脇でお通夜、同29日(火)午前11時から家族葬が営まれる。
石井さんは同市助役、同病院管理者を務め、安全安心の暮らし良いまちづくりに尽力。多くの市民に愛されてきた。助役時代は市民病院新設、管理者としては医師・看護士増員、経営改善に尽力。とくに県内外で産婦人科医が少ない中、多くの女性たちが同病院で出産、子どもたちが育っている。
平成12年(2000)4月には、同市北馬場の橋本運動公園わきの丘陵地(荒れ山)を「昔の里山に戻したい」と決意して、ボランティア団体「橋本ひだまり倶楽部」(会員約100人)を結成。
多くの市民とともに植樹や下草刈り、遊歩道整備、樹上の「ツリーハウス」づくりなどにも励んだ。
その結果、山全体でクヌギやコナラなどが大きく育ち、クワガタムシやカブトムシ、メジロ、ヤマガラなどの昆虫、野鳥がわんさと棲む世界が生まれた。
やがて多くの家族連れや、子どもたちが訪れ、この里山で、星空・野鳥観察、窯焼きピザ作り、タケノコ掘り、草木染め、木工体験などに挑み、終日笑い声が絶えなかった。
当時、石井さんは「子どもたちはこの里山で、いろんなことを体験し、自然との共生の楽しさや、創意工夫の大切さを学んでいます。将来、自分にも社会にも、きっと役立つことでしょう」とにっこり。ふるさとオペラ「石童丸物語」のメンバーとしても出演し、人々を楽しませてきた。
今から約2週間ほど前、石井さんと出会った友人知己は、「石井さんは頑丈な体格で皆にやさしく、いつも笑顔を見せてくれたので、亡くなったとは信じられない。残念至極です」と目を閉じていた。
写真(上)は橋本市民病院・図書コーナーで本を手にする当時・管理者の石井さん=2011年11月。
写真(中)は「橋本ひだまり倶楽部」の里山で学ぶ子どもたち=2016年5月。写真(下)はツリーハウスづくりに精を出す石井さん(左手前)。