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無数の犬ふぐり、瑠璃色放つ♡高野山麓・橋本の空き地や畦道
ここ暫く、小雨続きの中、幾たびと縮こまっていた、まことに小さな花・犬ふぐりが、雨あがりの3月3日、和歌山県・橋本市のまちの空き地や、田畑の畦道などで、無数に咲き誇り、清らかな瑠璃色の輝きを放った。
犬ふぐり」は、オオバコ科クワガタソウ属の越年草で、その実の形が犬のふぐり(陰嚢=いんのう)に似ていることから、そう名付けられている。
和歌山県橋本市の、六地蔵近くの空き地では数日前、枯れ草の間から犬ふぐりが無数に開花したが、間もなく冷たい小雨を浴びると、花々は米粒ほどにしぼんでしまい、通行人の目にはとても届かない。
この日は春光もまばゆく、気温が10度以上に上昇すると。たちまち無数の犬ふぐりはすべて開花。誰の目にも飛び込んできた。
県内の「新型コロナまん延防止等重点措置」は3月6日まで。人々はコロナ禍の鎮静化と、犬ふぐりの清らかさにほっとしながらも、世界を震撼ならしめている「ロシアのウクライナ進攻」には口あんぐり。改めて反戦平和の尊さを噛みしめている。
[季語・犬ふぐりの俳句2句紹介]
咲いてすぐ踏まるゝものに犬ふぐり(稲畑汀子)
岩と岩の間仲よくせよと犬ふぐり(中村草田男)
写真は高野山麓・橋本の空き地で、美しい瑠璃色を放つ犬ふぐりの花々。
更新日:2022年3月3日 木曜日 21:26