ニュース & 話題

お内裏さ〜まと♪お雛さま♡橋本・妙楽寺~楠の巨木台座に飾る

「桃の節句」を前に、和歌山県橋本市東家の真言律宗・妙楽寺=岩西彰真(いわにし・しょうしん)住職=で2月28日、楠(くすのき)の巨木を活かした台座にお内裏さまとお雛さまが飾られた。

同寺は嵯峨天皇の勅願(ちょくがん)で弘仁11年(820)、弘法大師・空海が開創した奈良・西大寺の末寺。

今回台座になった楠は、岩西住職の母・康子(やすこ)さん(71)が50年前、同寺へ嫁いできたとき、鐘楼門(しょうろうもん)近くで輝いていた若木。

同寺は無檀家の時代が続き、平成24年(2014)には本堂と庫裏が台風や老朽化で崩落。同寺再建再興委員会は、やむを得ず、本堂などを撤去、楠も伐採した。康子さんの思いを知った大工職の信徒が、その楠の切り株を活かし、素敵な造形の台座に仕上げた。

その台座に飾ったお内裏さまとお雛さまは昭和52年(1977)春、長女・知恵(ちえ)さんの幸せを願って、康子さんの実家から贈られた雛飾り。

当時は3人官女や五人囃子、ボンボリや菱餅などすべて揃っていたが、今回は仮本堂で台座に赤い毛氈(もうせん)を敷いて、金の屏風を背にお内裏さまとお雛さまを飾った。

同本堂には本尊・薬師如来坐像(県文化財)が祀られ、毎月1回の「薬師如来縁日」には信徒が参集して「写経」が行われており、間もなくお雛さまに心癒されることになる。

康子さんは「楠の台座は当寺の歴史が籠っているので、大切に保存致します」と話していた。

写真(上)は妙楽寺で楠の台座にお雛さまを飾る康子さん。写真(中、下)は妙楽寺・鐘楼門近くの楠の巨木の切り株。


更新日:2022年2月28日 月曜日 19:38

関連記事

ページの先頭に戻る

  • 標準
  • 大
  • RSS
  • サイトマップ

検索

過去の記事