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関西万博連携シンポ「高野山の食文化に学ぶSDGs」初開催は新型コロナ感染防止で中止に

大阪・関西万博連携シンポジウム、地産地消と高野山麓精進野菜「高野山の食文化に学ぶSDGs」は2月11日、和歌山県橋本市東家の同市民会館大ホールで初開催される予定だったが、

主催する高野山麓農産物産地化協議会=北岡慶久(きたおか・よしひさ)会長=は1月13日、新型コロナ感染防止のため中止と決定した。今後の開催日程などは、新型コロナ禍の状況を見ながら、関係者と協議を重ねて決める方針である。

今回の関西万博連携シンポ「高野山の食文化に学ぶSDGs」について、橋本市経済推進部=北岡慶久(きたおか・よしひさ)部長=は、「霊峰高野山は弘法大師・空海の開創以来、天下の菩提所として、生前の身分や信仰に関わらず、、様々な人がみな平等に供養されており、その歴史と荘厳な雰囲気も相まって、日本だけでなく、海外から訪れた多くの観光客を魅了してあやまない仏教の聖地です。

 

この高野山は、山内全体が境内とされ、殺生が禁じられてきたため、農業においても、植物の命を絶つ行為とされ、山内で使用される食材は、周辺の農村の人々が奥の院などにお供えした食材を各寺院に分配することで賄っていた。

 

その後、肉や魚などを使わない料理として精進料理が確立され、貴重な食材の良さを生かすことで、皇族や貴族の方が食すもてなし料理として発展し、その後、和食文化の発展にも強く影響を与えた。

 

現在、世界中で取り組まれているSDGs(持続可能な開発目標)では、その目標年とされる2030年までに到達する85億人分の食料を賄うため早急に菜食中心の食生活にシフトしていく必要があるといわれ、精進料理はとくに注目されている。

 

今回は、高野山・宿坊での意識調査を基に、今後の橋本・伊都地域の地域資源や、その活用法のあるべき方向について考えたい」としていた。

 

当日は先ず和歌山大学観光学部の藤田武弘(ふじた・たけひろ)教授が「ポスト・コロナ社会におけるローカルフードシステムの意義」と題して基調講演。

 

「高野山での地産地消意向調査発表」の後、「高野山の食文化から何を学ぶのか」をテーマにパネルディスカッション。コーディネーターは藤田教授、パネリストには北岡会長ら5人が登場。

同シンポジウムは午後2時から同5時30分まで開かれ、正午頃からは会館前で、高野山麓精進野菜の一部(ダイコン、サトイモ、キャベツなど)を販売する予定だった。

入場無料で、問合せ・チケット配布は同市経済推進部(電話=0736・33・6113)が担当することになっていた。

写真(上、中)は高野山・金剛峯寺で今川宗務総長に高野山麓精進野菜を奉納する北岡会長ら。写真(下)は奉納された見事な高野山麓精進野菜=左は今川宗務総長(昨年11月・本紙紹介済み)。


更新日:2022年1月12日 水曜日 16:31

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