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高野の花たち(233) 明日の幸せ ヤブコウジ
ヤブコウジ(薮柑子)は、ヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木で、山地の林の中や森の縁に自生しています。
江戸時代には、姿がコウジミカン(柑子蜜柑)に似ているところから「柑子」に、自生しているところが薮だから薮柑子へと変わっていったようです。
樹高は10-30センチほどで、夏に小さな白い花を下向きにつけ、やがて小さな実をつけます。晩秋から冬にかけて実が赤く色づきます。
葉は互生での先に輪のようにつき、縁にはギザギザがあります。茎は枝分かれせず、地下茎で増えていきます。
栽培が容易なことや斑入りなどのものもあり、観葉植物として使われていますし、数本まとめてこけ玉にしても風情があります。
赤い実が美しいことから正月用の寄せ植えや飾りものに使われ、縁起物の万両や千両、百両次に控える十両としての別名を持っています。
花は7月中旬、高野山一の橋付近の垣根にひっそりと咲いていました。赤い実は昨年12月中旬、丹生都比売神社境内で撮ったもの。
花言葉は「明日の幸福」です。 (K記)
更新日:2020年7月31日 金曜日 21:02