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五輪金・古川勝の小冊子♪橋本の展示資料館で配布
〝人間ノーチラス〟と讃えられた、和歌山県橋本市古佐田出身のオリンピック水泳金メダリスト・古川勝(ふるかわ・まさる)選手(1936~93)の活躍ぶりをまとめた小冊子「古川のメルボルン〜200m平泳ぎ決勝〜」が出来上がった。
紀の川・橋本橋北詰の「前畑秀子・古川勝 資料展示館」の池西孝仁(いけにし・たかひと)担当は「どうぞ自由に閲覧ください。今後は増刷して、古川選手のクリアファイルと共に、希望者に贈りたい」と言っている。
この小冊子はB5判12ページで、古川選手と橋本中学の同級生でつくる「26会(にろくかい)」会長で、「前畑秀子・古川勝 顕彰活動委員会」の宮西高雄(みやにし・たかお)委員が、オリンピック優勝時の新聞記事や市民寄贈の写真などを使って編集した。
古川選手は、前畑選手(1914~95)がベルリンオリンピック女子200メートル平泳ぎで、日本女性初の金メダルを獲得した際、前畑選手のすぐ近所で産声を上げた。
橋本中学・水泳部時代には、前畑選手から平泳ぎの良さを褒められ、厳しい鍛錬を重ねた。1956年のメルボルン・オリンピック(男子200メートル平泳ぎ)では、ついに独自の「潜水泳法」により、2分34秒7の世界新記録で優勝を飾った。
今回の小冊子では、当時の模様を伝える朝日新聞、毎日新聞を要約、読売新聞の連載「金の系譜 世界新 紀州の潜水艦」などを紹介。市民提供の「優勝祝賀会」や「潜水艦での記念撮影」などの写真で飾られている。
同展示資料館は、昨年のNHK大河ドラマ「いだてん」で前畑選手らが登場以来、大勢の前畑・古川選手ファンが訪れたが、新型コロナウイルス感染防止で4月17日から5月31日まで休館していた。
池西担当は「このすぐ南側を流れる紀の川は、前畑、古川両選手が子どもの頃から、泳いだところです。ぜひ、展示写真や動画、歴史的な河川の風景をご覧ください」と言っている。
写真(上)は古川選手のクリアファイルと完成した小冊子「古川のメルボルン〜200m平泳ぎ〜」。写真(中)は紹介されている読売新聞・連載の金の系譜「世界新 紀州の潜水艦」。写真(下)は同展示資料館に飾られた古川選手の写真。