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橋本・丸高稲荷の桜満開♪餅まき中止・でも散策楽し
紀北地方の桜の名所の一つ、和歌山県橋本市隅田町垂井の隅田八幡神社の末社・丸高稲荷(まるたかいなり)神社=同市紀ノ光台1丁目=で、3月30日、染井吉野などが満開となっている。
隅田八幡神社の寺本佳文(よしふみ)禰宜(ねぎ)は「新型コロナウイルス感染に気を付けて、春爛漫のひとときをお楽しみください」と言っている。
丸高稲荷神社は、隅田八幡の北側の大鳥居付近から山上の神社本殿まで、坂道に計87基の朱塗りの「鳥居のトンネル」が続く。あたり一帯では、染井吉野(そめいよしの)をはじめ、枝垂(しだ)れ桜や牡丹(ぼたん)桜など約250本が植えられており、今まさに見頃を迎えている。
今年は世界的な新型コロナウイルス感染拡大で、その防止策には「密閉空間」「密集」「近距離の会話」を避けることが重要。隅田八幡神社では「複数での 飲食を伴うお花見は お控えください」と張り紙をして、注意を呼びかけている。
また普段、参拝者は手水舎(てみずしゃ)の柄杓(ひしゃく)で水を汲んで、口や手洗いをするが、今年はその柄杓を除去。新しい竹樋(たけどい)を渡し、各自、龍の口からの流水を両手のひらで受けて、身を清めるようにした。
丸高稲荷神社でも、毎年の「春祭」で、山上の特設櫓(やぐら)から餅まきをしてきたが、今年は中止と決め、雪洞(ぼんぼり)も点灯しないことにした。
3月30日の気温は6~12度とやや寒く、朝から小雨が続いた。それでも家族連れや女性グループなどが先ず、隅田八幡神社の手水舎で、口や手を清め、拝殿で二礼二拍手一礼。
さらに丸高稲荷の「鳥居のトンネル」をくぐり、本殿を参拝した後、そぞろ歩きしながら桜見物。子供たちはスマホ撮影する母親に向かって笑顔を見せ、その姿を父親がやさしく見守る。近くの山路では、紀伊山地や紀の川流域の町並みを眺めながら、ゆったりと散策していた。
やや高齢の人たちは、「この春は心癒す桜の美しさや、身を清める手水舎の大切さが、つくづくわかった」などと話していた。
同神社の駐車場は〝鳥居トンネル〟の入口付近にある。
写真(上)は丸高稲荷神社の〝鳥居トンネル〟沿いで満開の桜とそぞろ歩き見物の女性たち。写真(中)は満開の染井吉野と紀伊山地の遠望風景。写真(下)はコロナウイルス感染防止策として隅田八幡神社・手水舎に設けられた竹樋と聖水を放つ龍の口。