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高野の花たち(226)清らかな祈り♪ガガイモ
ガガイモ(鏡芋)は、日当たりのよい草原や道端ならどこにでも生えている、ガガイモ科つる性の多年草です。かなり繁殖力が強く、他の植物の上に覆いかぶさります。つるや葉を切ると乳液がでますが、悪臭はありません。
花は夏に葉脈の脇から柄を出して、くるっと曲がった淡紫色の5深裂の花びらの上に、ヒトデの足のように毛が生えているのが特徴です。雄しべと雌しべがくっついた花を数個つけます。葉は長い心臓形で、少しつやがあり、裏面は白っぽくなっています。
果実は大型の袋果で船形。長さ8~10センチで、表面には不規則な突起があり、熟すと割れて扁平楕円形の長い白毛を持った種子が風で飛びます。
初秋に果実・種子・葉を採取し、乾燥させます。生薬で羅摩子(らまし)といい、滋養強壮に効果があるといわれています。
古事記には、大国主命の国造りをしたといわれる少彦名神(くなびこな)が「天の羅摩(かがみ)の船にのって・・・」という記述があり、ガガイモの果実のサヤに乗って小さな神様が来たとされ、日本では古くから親しまれていたことがわかります。
花言葉は「清らかな祈り」です。
写真は高野山大門付近で撮影したもので(上)はガガイモの花(中)はその果実(下)は果実の中の白毛の種子。 (T記)
更新日:2019年10月21日 月曜日 23:11