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高野の花たち(203)ビロードモウズイカは夏美人

ビロードモウズイカ(天鵞絨絨毛蕊花)は、別名ニワタバコ、マイレン、キャンドルウイックといい、ゴマノハグサ科モウズカ属です。ビロードモウズイカのビロードは全体が毛に覆われていることに、モウズイカは雄しべに長い毛が生えていることに由来しています。
ヨーロッパ、北アメリカ、アジアの広範囲に分布し、日本には明治時代に観賞用として「ニワタバコ」という名前で導入され、栽培していたものが全国的に広がって野生化したようです。
開花時期は7月から9月で、草丈は2メートルにもなる大型で、基部はロゼット状をしていて、葉の色は灰緑色で、茎の上部は小さく下部に近ずくにつれて大きくなります。
太い真っ直ぐな茎に、黄色い小花が多数ついて穂状に咲きます。普通ロゼット状の花は上または下から徐々に咲きますが、この花は不定期で、真ん中から咲いたり、飛び飛びに咲いたりと珍しい咲き方をします。
種子は親株の5メートル内に落ちるといわれ、発芽能力は10年以上、長い時は100年も保つことができるそうです。1つの果実には7 00個の種子を有するそうで、1株でその数は22万個にもなるそうです。
古代から皮膚や喉や呼吸器の病気などの治療に使われていました。ニワタバコという別名にもあるとおり、かつては葉でタバコを作り、こうした症状改善のために利用したといいます。花言葉は、「気立ての良さ」「夏美人」
数年前に友人が「珍しい花が咲いているよ」とその場所に案内してくれました。土手一面に、見たことがないこの花が咲いていてびっくりしました。
今回は、高野山の国道370線沿いで咲いているのを見かけました。 (E記)


更新日:2019年6月29日 土曜日 00:00

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