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弘法大師・空海の生誕祝う♪高野山・青葉娘が散華
弘法大師・空海の降誕を祝う「青葉まつり」が6月15日、空海の開いた世界遺産・高野山(和歌山県高野町)で開かれた。心配された降雨はまったくなく、明るい日差しと薫風の中、花御堂渡御(はなみどうとぎょ)が繰り広げられ、参拝・観光客は大喜びだった。
同日正午頃の高野山(標高約850メートル)の気温は22度、風速は5メートル前後で、梅雨晴間を思わせる雰囲気。
午前は先ず、高野山・大師教会で降誕会法要。奥の院・一の橋では、ソプラノ歌手・尾上利香(おのうえ・りか)さんが、「祈りの唄」を清澄な声で奉納して、青葉の世界の素晴らしさを伝えた。
正午には一の橋を県警音楽隊、小学校鼓笛隊、稚児行列、金剛流御詠歌、大師音頭、花御堂渡御、山車(だし)など、約1500人の行列が出発。山車中央には白装束姿の稚児大師役・高野山こども園の小椋紘睦(おぐら・ひろむ)くん(5歳)が着座。この絢爛豪華な行列が、金剛峯寺まで約1・5キロの目抜き通りを練り歩いた。
今年の青葉娘は、金剛峯寺職員の瀧本真知子(たきもと・まちこ)さん(24)、高野町役場職員の池上千尋(いけがみ・ちひろ)さん(28)、高野山宿坊協会職員の新井伸枝(あらい・のぶえ)さん(36)、南都銀行高野山支店行員の忠岡美樹(ただおか・みき)さん(25)。
4人は金色の烏帽子(えぼし)に白衣・赤袴(あかばかま)の千早装束(ちはやしょうぞく)姿で、山車「いろは号」の四隅から、幸せを呼ぶ「散華(さんげ)」を颯爽と開始。次々に絵札を空高くまくと、参拝・観光客らは「ありがとう」「こちらにも」などと声を上げながら、必死で拾い集めていた。
絵札には古(いにしえ)の男女の舞や、鳳凰(ほうおう)、鼓(つづみ)などが描かれていて、それぞれ「仏壇に供える」「友達にあげる」とうれしそう。さらに「きょうは大雨どころか、すかっと青葉日和」などと、喜びをもらしていた。
写真(上)は山車から散華する青葉娘。写真(中)は奥の院一の橋付近で歌う尾上利香さん。写真(下)は晴れ渡る空のもと行進する可愛い稚児行列。