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高野の花たち(195)可愛い花ミヤマエンレイソウ

ミヤマエンレイソウ(深山延齢草)はユリ科の多年草で、別名シロバナエンレイソウ(白花延齢草)といい、花を咲かせるのに10年かかり、15年ほどの寿命があることから「延齢草」と付けられました。
太く短い根茎から、高さ20~40センチの茎が一本伸び、その先端に3枚の葉を輪生します。葉の大きさは直径10~20センチ程度で、花は3枚の葉の中心に咲きます。一度見ると忘れられない可愛い花です。
10年程前に高野山で一度群生する光景を見つけました。その後咲く時期をのがし、一度も出会う機会がありませんでしたが、今年は何とかと思い、昔歩いた道の記憶を辿りながら山に入りました。
しかし、鹿の喰害で山の表面は美しく草むしりでもしたかのように、山肌がむき出しの状態で、葉をかじられ、傷だらけのヤマシャクヤク一輪だけだけに出会いました。
日を変えてもう一度別のルートから探しに入りましたが、ミカエリソウの葉だけが目に入ります。山道沿いの熊笹の葉は一枚もなく、茎のみといった状態で、すっかり山の雰囲気が変わります。
こうした環境の変化でミヤマエンレイソウはもう咲かないのではと思いながら夕方、鹿の悲しげな鳴き声が聞こえる中、諦めて下山はじめたとき、空気の流れが違う、そこは鹿の嫌う毒草の植物が一面に咲いて、その中に一輪、ミヤマエンレイソウも咲いていました。
もう時期遅く、花ではなく実になった姿でしたが、感激で涙が…。どうか来年も無事に花が咲きますようにと願いました。二日間、探し歩いたミヤマエンレイソウは、猛毒の花ですが、鹿の喰害にあわずとも、咲いていた場所に咲けなくなる、環境の変化を知りました。一度無くなったものは容易に戻らないことを痛感しました。
ミヤマエンレイソウの花言葉は「気品ある美しさ」です。 (M記)

更新日:2019年5月29日 水曜日 21:50

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