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高野の花たち(187)日差しを受けてスズメノヤリ

スズメノヤリ(雀槍)はイグサ科スズメノヤリ属で、別名シバイモ(芝芋)とも呼ばれています。花期は4~5月にかけて。日本全国の、比較的肥沃な日当たりのよい草地や道端に生えます。   
あまり花っぽくなく、とても地味だと思っていましたが、面白い雑草です。
地下茎は塊状、茎は極端に短いため、根から直接出ているように見え、群生します。葉は幅2センチ、長さ10センチほどの線状で、縁に沿って長い毛があります。葉は先が棒状になっているのが特徴です。花は雌性先塾の両性花です。
花軸の頭頂に雌花が20個ほどつき、先に熟して受粉します。受粉すると花が開き、後で雄しべが花粉の散布をします。
果実は朔果で、種子が3個入っていて、白色の種沈がついています。この種沈はエライオソームといいます。
種子が熟すとアリが集まってきて、その種子を巣の中に運び込みます。運ばれた種子は、巣の中でエライオソーム(脂肪酸、アミノ酸、糖を含んでいる)の部分だけ食べ、残った種子は食べかすとして捨てられます。
種子は発芽能力を失うことなくアリと上手く協力して子孫を残し、生育範囲を広げていきます。双利共生の関係です。
名前の由来は、頭花を大名行列の毛槍に見立て、スズメは小さなことから付けられました。地下茎は小さな塊状で、このことからシバイモ(芝芋)の別名もついています。
小さなイモは食べられます。花言葉は「邪魔しないで」。写真は、かつらぎ町天野の日当たりのよい道端で咲いていたもの。(E記)


更新日:2019年4月25日 木曜日 21:49

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