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高野の花たち(180)花言葉「優雅」コウヤミズキ
コウヤミズキ(高野水木)は、マンサク科トサミズキ属で、別名ミヤマトサミズキ(深山土佐水木)と呼ばれています。
コウヤと名の付いた草木は、コウヤボウキ・コウヤマキ・コウヤマンネングサなど19種類あるといわれています。
コウヤミズキは、日本の植物分類学の父である牧野富太郎博士によって明治16年(1883年)に高野山で採集された標本に基づいて、同34年(1901年)に命名されたそうです。
高さ3メートルになる落葉低木で、幹は灰褐色、花は桜の花と同じころ葉に先立ち、まだ緑の少ない標高約千メートルあたりの高野龍神スカイライン周辺を萌黄(もえぎ)色の花明かりに染めます。
4~8個の花が垂れ下がって、5枚の花弁の間から雄しべがのぞいて、糸で通したように連なる花房は上品な美しさです。初夏には葉の間に実が連なって成り、秋に熟すとはじけ、黒い種が出ます。
花言葉は「優雅」「伝言」です。
ミズキの名の由来は、樹液が多く、早春に枝を切ると樹液がしたたり落ちることから「水木」となった説と、マンサク(満作)と同様に、木いっぱいに花をつける「ミタスキ(満木)」の説があるようです。
マンサク科には、トサミズキ(土佐水木)、ヒュウガミズキ(日向水木)、キリシマミズキ(霧島水木)の自生地がありますが、いずれも地名+ミズキで名前が付けられています。
見分け方として、トサミズキの花数7~10個、雄しべの先にある葯(やく)は暗赤色。ヒュウガミズキの花数1~3個で葯は黄色。キリシマミズキの花数5~9個で葯は黄色です。 (E記)
更新日:2019年4月4日 木曜日 21:37