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新春の「亥の大絵馬」「大しめ縄」飾る♪宝来山神社
奈良・平安時代の貴族・和気清麻呂(わけのきよまろ)公が勧請(かんじょう)したと伝わる和歌山県かつらぎ町萩原56の宝来山(ほうらいさん)神社=森和弘(もり・かずひろ)宮司=で、12月2日、早くも来年の干支(えと)の「亥(い)の大絵馬」と「大しめ縄」の飾り付けが行われた。
同神社は宝亀(ほうき)4年(773)、和気清麻呂(わけのきよまろ)公が八幡宮を勧請(かんじょう)し、光仁天皇の寶亀年間(770~780)に創建された。
清麻呂公は山中で危うく暗殺される寸前、300頭のイノシシが完璧に護衛したと伝えられ、イノシシは清麻呂公の守護神とされている。
この日、同神社の氏子グループ・宝来講が「亥の大絵馬」(高さ1メートル余り、幅約2メートル)を奉納し、拝殿前の台座に飾った。地元の洋画家・松山敏彦(まつやま・としひこ)さん製作で、絵は萌黄色(もえぎいろ)の世界に遊ぶ、可愛い4匹のイノシシの子どもたちを、大きな親が見守っている、その深眼差しが清々(すがすが)しい。
大しめ縄は、集まった氏子15人が、押切やハサミなどを使って、丹念に製作。参道の朱色の大鳥居に掛けた。その長さは約6メートル、最大直径は約30センチもあり、三つの藁(わら)の〝ぼんぼり〟がぶら下がり、3枚の紙垂(しで)が、さわさわと風に吹かれる。
小春日和の日曜日とあって、伊都・橋本地方だけでなく、大阪・奈良方面からも参拝客が続々訪れ、偶然出会った「新春の飾り付け」に大喜び。
森宮司は「清麻呂公はイノシシに救われ、傷めた足腰も丈夫になったと言われます。清麻呂公ゆかりの当神社で、いいお正月を」と話していた。
写真(上)は宝来山神社・拝殿前に飾られた「亥の大絵馬」と参拝の家族連れ。写真(中)は完成した大しめ縄を運ぶ氏子の皆さん。写真(下)は飾られる宝来山神社・大鳥居の新しい大しめ縄。