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伊藤忠と天野、活動10周年♪太鼓聴き天野米味わう
企業の力で過疎地を元気にする、和歌山県「企業のふるさと」第1号・伊藤忠商事&天野(かつらぎ町)の活動10周年記念行事が、このほど同町天野930の天野地域交流センター「ゆずり葉」(旧・天野小学校)で開かれた。
この「企業のふるさと」は、農業に関心の深い企業と、農村地域の人々が協働し、安全・安心な米づくりや地産地消などを推進、地域を活性化することを目的としている。
伊藤忠商事株式会社と「天野の里づくりの会」は、平成21年(2009)5月、初めて「企業のふるさと」に参加。毎春、おいしいことで名高い天野米の田植えに挑み、秋には協働で収穫する。今春も同社員が約1000平方メートルの水田で田植えを実践し、会員たちがその後の除草や、水回りなどの世話をしてきた。
活動10周年記念行事は、伊藤忠商事株式会社=鈴木善久(すずき・よしひさ)社長=の社員と家族ら約60人と、天野の里づくりの会=谷口千明(たにぐち・ちあき)会長=の会員ら約30人が、「ゆずり葉」(旧体育館)に集合。
地元の和太鼓グループ「天鼓(あまづつみ)ジュニア」メンバー12人が、「みんなでパレード」などをバチさばきも威勢よく、歓迎演奏した。
開会式で谷口会長は「少子高齢化の時代ですが、この天野では4軒に1軒が移住組であり、小学校入学前の子供さんが11人もいます」と喜びの挨拶。県や伊藤忠商事と地元交流のお蔭と謝辞を述べた。
鈴木社長は「天野の里の山の雰囲気がとても楽しいです。皆様とのお付き合い10年。これからも仲よく交流させていただければ有難いです」と挨拶。井本泰造(いもと・たいぞう)町長は「人口減少の中、町内では京奈和自動車道や大阪・和歌山の府県間トンネルが完成。関西国際空港からも、ここまでわずか1時間半で来られます。今後ともよろしく」と希望を述べた。
この後、鈴木社長は「天鼓ジュニア」メンバーや、社員の子供たち一人一人に、自らの手土産の和菓子を手渡すと、子供たちは白い歯を見せて大喜び。さらに全員、人文字で「10」の字に並び、手をかざして気勢を上げると、担当者が2階からドローンを飛ばすなどして記念撮影した。
昼食時には、テーブル上に特産・天野米のおにぎりや、秋ナスなどの地元野菜の煮物、焼き物料理、刀根早生柿などでいっぱい。全員、バイキング方式で、好みの品を味わい、会話を弾ませていた。
この日、社員らが稲刈りする予定だったが、台風接近により外は大雨のため、ヤンマー株式会社の協力で、稲は前日に刈り取りを済ませた。その代りに「紙飛行機飛ばし大会」や「そば粉ドーナツづくり」などを開いて、和気あいあいの秋を過ごしていた。
和歌山県「企業のふるさと」は伊藤忠のほか、平成22年(2010)に関西電力労働組合和歌山地区本部とNPO法人熊野本宮、平成25年(2013)株式会社ヰセキ関西と、くにぎ広場・農産物直売交流施設組合が参画し、活動している。
写真(上)は和太鼓で歓迎演奏する「天鼓ジュニア」のメンバーら。写真(中)は記念撮影で「10」の人文字に並び気勢をあげる伊藤忠商事と天野の里づくりの会の参加者たち。写真(下)は天野米のおにぎりや野菜料理などを皿に盛りつける女性たち。