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あぁ涼感♪水向地蔵~高野山奥の院~子供ら生き生き
猛暑、そして立秋から10日余り…。和歌山県高野町の世界遺産・高野山奥の院に立つ「水向地蔵(みずむけじぞう)」は、多くの参拝・観光客が、清流・玉川の水を柄杓(ひしゃく)で手向(たむ)けて、雲上の涼感あふれる情景を呈している。
高野山は標高約850メートルの聖地。気温は山麓の橋本より、5度前後も低い。
この水向地蔵は、観音菩薩や不動明王、地蔵菩薩など15体で、背丈は台座を含めて約3~1メートルの大きさ。いずれも弘法大師・空海が入定(にゅうじょう)=衆生救済のため瞑想=している御廟(ごびょう)前の玉川沿いに並び立つ。
多くの参拝・観光客は、卒塔婆を供えた後、玉川から引いた水槽の水を柄杓で汲み上げ、全仏像に水を手向けて合掌。先祖供養し、家族安泰や世界平和などを祈る。
夏休み中の多くの子供たちは、家族に見守られながら、力いっぱい柄杓を振って水を飛ばす。水はきらきらと輝きながら、仏像の肌を美しく流れる。子供たちは、その姿を見上げたうえ、家族と共に目を瞑って、静かに手を合わせる。
とくに外国人観光客は、この信仰姿に見とれ、和やかな表情でスマホ撮影していた。
この季節の高野山は、金剛峯寺や根本大塔、壇上伽藍(だんじょうがらん)、奥の院参拝とともに「水向地蔵」も、大切な巡拝スポットとなっている。
写真(上、下)は元気よく水を手向ける子供の姿。写真(中)は瑞々しい卒塔婆と清流・玉川の水を貯めた水槽に並ぶ柄杓。
更新日:2018年8月19日 日曜日 00:00