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「高野の花たち」(153)九度山駅にテイカカズラ
テイカカズラ(定家葛)は、別名マサキノカズラといい、キョウチクトウ科テイカカズラ属の常緑つる性で、林内で普通に生えます。茎から気根(空気中にあらわれている根)を出し、他物に張り付いて木や岩をよじ登ります。葉は対生し、長さ3~7センチの楕円形で、全緑革質で光沢があります。
花は茎の先端に2~3センチの白い花が集散状に咲き、のちに淡黄色に変化します。
鎌倉期の歌人で、百人一首で知られる藤原定家(ふじわらのていか)が花名の由来とされ、平安時代後期から鎌倉時代初期の女流歌人、式子内親王(しきしないしんのう)を愛した定家が、死後も彼女を忘れられず、ツタカズラとなって、その女性の墓に巻き付いたという伝説に基づくといわれています。
花言葉は「依存」「優美な女性」など。
テイカカズラは、真田幸村ゆかりの地として知られる、和歌山県九度山町の南海高野線九度山駅下りホームに、カーテンを広げたように崖いっぱいに群がり、駅の乗降客は近寄って観たり、高野山へ行く乗客が車窓から眺めて楽しんでいるのが伺えました。(H記)
更新日:2018年5月24日 木曜日 22:18