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「高野の花たち」(151)町石道に咲くフデリンドウ

フデリンドウ(筆竜胆)は、日当たりのよい山野に生える5~10センチの2年草。根生葉は小さく、地面に平たく広がるというロゼット状にはならない。茎葉は広い卵形で全緑。茎の先に青紫色の花をつけます。花冠は長さ2~2・5センチに。和名の筆竜胆は、花がつぼみのとき、筆の穂先に似ているのが由来。花言葉は「真実の愛」。
春の季節、鎌倉時代に石で造られ、手彫りの塔婆仏の道、高野山町石道を大勢の人が歩いています。外国から来た人たちも多く見かけます。私もよく登山する道ですが、先日、高野山の大門を下りて、矢立まで歩きました。九度山の慈尊院から歩いてくる人に出会うと、「大門まであと少しですよ」と声をかけながら、私は快適に下りを楽しみました。
今年は春を忘れたかのように、急に暑い日があるせいか、町石道の花も急ぎ足を感じます。そんな中でみつけたフデリンドウ。高野山の摩尼山(標高608メートル)では、毎年何輪か同じ場所で見つけますが、町石道でお目にかかるのは初めて。3センチほどのブルー色した小さなフデリンドウがぽつんと硬い土から一輪背伸びするかのように咲いていました。花が小さいので、私は地面に顔をつけて撮影しました。(M記)


更新日:2018年5月9日 水曜日 21:53

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