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「高野の花たち」(146)初恋はカタクリの花言葉
カタクリ(片栗)はユリ科カタクリ属で、早春、薄暗い林の中にピンク色の花を咲かせます。花言葉は「初恋」。まさしくぴったり。ときめきます。
万葉集では「かたかご」の名で歌われ、その名の由来は、花に会えるまでの何年間かの春は、一枚の葉だけ地上に現れ、その葉の表面に「鹿の子」のような、まだら模様がついていることから「片葉鹿の子」と呼ばれ、それが「かたかご」になったといわれています。別名「カタコ」「カタコユリ」「カタゴ」といい、多くの人々に愛されたことがわかります。
片栗粉は、今はジャガイモなどから作られますが、以前はカタクリの鱗茎(根)から良質の澱粉を採っていました。また根はそのまま煮たり、焼いたりしてもよいし、若葉や花は茹でて、おひたしなどの和え物にしてもよいようです。
カタクリは自生地では群生するので簡単に育ち、花を咲かせるのかと思いきや、花は種から7~10年かかり、たとえ一度開花しても、地下茎の養分が少ないと次の年は開花しません。
カタクリの花は、陽光を浴びるとクルリと花びらが反り返り、内側の模様がはっきり見えます。
私は、かつらぎ町天野の丹生都比売神社近くで、20年前に植えたというカタクリに会いたくて何度も通いました。今年は昨年よりも1週間早く開花。撮影時はよい天気でしたが、少し寒かったせいか、残念ながら花が下向きのまま。でも憧れの花に出会えてよかったと思っています。(M記)
更新日:2018年4月6日 金曜日 16:30